マックス・フェルスタッペンとその父親であるヨス・フェルスタッペンが、所属するレッドブルに対する不満をさらに募らせている。
■今季ここまで完走率50%のフェルスタッペン
先週末にスパ・フランコルシャンで行われた今季のF1第12戦ベルギーGP決勝を5番グリッドからスタートしたフェルスタッペンだったが、わずか7周を終えたところでエンジントラブルが発生しリタイアに終わってしまった。
今季こうしたエンジントラブルに見舞われることが多いフェルスタッペンだが、これで12戦中6レースをリタイアで終えたことになる。
■問題はルノーだとレッドブル
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーも、パワーユニットサプライヤーであるルノーに何とかしてもらうしかないと次のように語った。
「我々にできるのはサプライヤー(ルノー)に対してプレッシャーをかけ、“しっかりしてくれ!”と言うことだけだ」
「我々はこのエンジンに大金をつぎこんでいるが、それに見合う価値は得られていないよ」
■フェルスタッペンに集中するトラブル
今季のレッドブルはフェルスタッペンのクルマの方にトラブルが集中する傾向にある。
チームメートのダニエル・リカルドは、ここまでフェルスタッペンの半分の3回しかリタイアがない。しかもそのうち1回はフェルスタッペンがぶつけてリタイアに追い込んでしまったものだ。
フェルスタッペンが今季表彰台に上ったのは第2戦中国GPの3位だけだが、リカルドの方はここまでに優勝1回、3位5回と合計で6回表彰台に上っており、ポイントでもすでにフェルスタッペンのほぼ2倍にあたる132ポイントを稼ぎ出している。
予選ではリカルドに対して8勝4敗と勝ち越しているフェルスタッペンだけに、悔しさが募るのは無理もない話だ。
■こんなことを続けても意味がないとフェルスタッペン
フェルスタッペンは、自分の方にばかり問題が多発することに言及しながら、次のように語った。
「こんなことはトップチームではありえないよ」
「最初のうちは運が悪かったと言えるけれど、もはやそういう状況ではない」
「僕にどういう選択肢があるのかなんて分からないけれど、こんなことを続けていても意味がないよ」
そう語ったフェルスタッペンは、母国オランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』に次のように付け加えた。
「クリスチャン・ホーナーはこういう挫折が僕をさらに強くするんだと言い続けることもできる。だけど、レースに勝つことだって僕をさらに強くしてくれるはずなんだ」
■父親のヨスも「受け入れられない」
マックスが生まれた1997年にはティレルのドライバーを務めていた元F1ドライバーの父親ヨスも、すでにレッドブルに対する忍耐が尽きたとうかがわせるようなコメントを行っている。
「こんなことを続けてはいられないよ。とても受け入れられるものじゃない」
オランダの『Algemeen Dagblad(アルゲメン・ダグブラッド)』にそう語ったヨスは、次のように付け加えている。
「これからどうするつもりかって? 今は何も言うつもりはないよ。落ち着きを取り戻し、話し合いをしていく必要があるだろうね。だが、こんな形で続けていくことはできないよ」
レッドブルとは2019年シーズンまでの契約があるフェルスタッペンだが、うわさでは早期に契約を解除し2019年にはフェラーリもしくはメルセデスAMGへの移籍を目指しているようだとも言われている。