フェルナンド・アロンソが所属するマクラーレンに対し「ホンダを取るか僕を取るか決めろ」と最後通告を行ったとドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が報じている。
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■スパではアロンソが謎のリタイア
3シーズン目を迎えても戦えるだけのパワーユニットを手にすることができていないアロンソは、すでにホンダに対する不満が限界を通り越したと言われている。
先週末にスパ・フランコルシャンで開催されたF1ベルギーGP決勝では、アロンソが終盤にホンダエンジンにトラブルが発生したとうそをついてレースを投げてしまったのだとのうわさもささやかれている。
マクラーレンを率いるエリック・ブーリエ(レーシングディレクター)は、「彼(アロンソ)はクルマからおかしな感じを受けたんだ」とアロンソを擁護するコメントを行ったものの、ホンダF1プロジェクト責任者の長谷川祐介は「データからは何の異常も見つけられませんでした」と語っている。
■PUサプライヤー変更がアロンソの残留条件?
いずれにしても、アロンソがホンダに対する忍耐を失ってしまったのは明らかだ。
アロンソは別のインタビューで2018年に向けたマクラーレンのエンジン問題について質問を受けると次のように答えたと伝えられている。
「僕はドライバーに過ぎないんだ。自分の仕事はできるだけ速くクルマを走らせることであり、そういう決断を下すことではないからね」
だが、状況から見れば『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が伝えるようにアロンソがマクラーレンに対して自分が来季も残留する条件としてエンジンサプライヤーの変更を強く求めているのは間違いなさそうだ。
■「答えを見つける必要がある」とアロンソ
アロンソは母国スペインの『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』に次のように語っている。
「変化が必要だよ」
「僕はその答えはあると思っているけれど、それを見つける必要がある。そしてそれはただ空を見上げていたって見つかるわけはないんだ」
「僕たちには腰をすえて取り組む必要がある。そして来年に向けて最高の対応策を見つけることができるよう期待しているよ」
■アロンソの第二選択肢はウィリアムズ移籍?
アロンソの言う来季に向けての「最高の対応策」とは、ホンダ以外のパワーユニットを搭載することだ。
最近のうわさでは、もしマクラーレンが来季ホンダ以外のエンジンを入手できないことになれば、アロンソとしてはメルセデス製パワーユニットを搭載するウィリアムズに移籍する可能性が高いようだと言われている。
これまでに伝えられているところによれば、メルセデスとフェラーリはすでにマクラーレンへのユニット供給を断ったとされており、残された選択肢はルノーだけだと言われている。
だが、現在3チームにパワーユニットを供給しているルノーは4チームへの供給は不可能だと示唆しており、仮に現在ルノーエンジンを搭載しているトロロッソがホンダに移行するようなことがあれば、マクラーレン・ルノーが誕生する可能性もあるのではないかと考えられているようだ。
しかし、マクラーレンとホンダが交わしている長期契約の解約には補償なども含めて複雑な条件もからむようだともうわさされており、どういう形で決着を見ることになるのか、もうしばらく静観するしかなさそうだ。