今季ルノーF1チームの特別アドバイザーに就任した元F1ドライバーのアラン・プロストが、現在トロロッソに在籍するカルロス・サインツを高く評価していると語ったことが報じられた。
■ルノーとサインツのうわさが再燃
サインツに関しては、昨年ルノーが獲得に動いていたものの、サインツを契約下に置くレッドブルが放出を拒み、2017年もトロロッソで走らせるよう契約延長オプションを行使したことが明らかとなっていた。
だが、4度F1タイトルを獲得した名ドライバーであり、かつてアイルトン・セナと死闘を繰り広げたことでも知られるプロストがサインツに言及したことで、ルノーが2018年に向けて再びサインツ獲得に本腰を入れるようだとのうわさが強くさささやかれるようになっている。
■今はトロロッソに専念せよと父
だが、世界最高峰ラリー選手権であるWRCで2度王座についたことがあるカルロス・サインツsnr.は、自分と同じ名前の息子は当面余計なことは考えず、現状に満足すべきだと母国スペインの『AS』に次のように語った。
「F1にいて、しかもレッドブルの一員でもあるわけだから、彼はすでに特権を得ているんだ」
「彼がやるべきことはトロロッソに専念し、そのほかのことは忘れることだ。彼はトロロッソでもう1年活躍できるよう頑張らなくてはならないし、将来に向けて時間もたくさんあるということを理解しなくてはならない」
「もし彼が(2017年を)いい年にすることができれば、またほかのチャンスもやってくるさ」
「彼がドライバーとしてさらに成長したいと望み、そのためにほかのチャンスを探そうと思うのは理にかなったことだ。だが、私からの助言は、今日所属しているトロロッソとレッドブルの世界に集中しろということだ」
■雑念は失敗のもと
具体的に、ルノーが興味を示しているとうわさされていることについても今は忘れたほうがよいと思うかと尋ねられたサインツsnr.は次のように答えた。
「現時点では、そうしたことによって気持ちが惑わされれば非常に大きな失敗を招くだろうと思っている。それは最悪のことだよ」
「私は、もし彼が今手にしているものでいい年にすることができれば、自分で選択できるようになるだろうと確信しているよ」と55歳のサインツsnr.は付け加えた。