フェルナンド・アロンソが2017年のF1シーズンに向け、マクラーレンが新たな空力レギュレーションにうまく対応できるかどうかが唯一の疑問だと語った。
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2015年にフェラーリからマクラーレン・ホンダへと移籍したアロンソだが、2017年はそのとき結んだ3年契約の最後の年となる。マクラーレン・ホンダでの3シーズン目を迎えるにあたり、アロンソはドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対し、次のように語った。
■ホンダの進歩は確信している
「メルセデスを打ち負かすのは難しいだろうね」
「それは僕たちだけではなく、誰にとっても同じだ。だけど、僕たちは戦えるところまで差を縮めていけると思っている」
「ホンダが必要とされるパフォーマンスを発揮するだろうということは100パーセント確信しているよ」
■シャシーには大きな疑問符が残る
だが、問題はシャシーの空力性能だとアロンソは続けた。
「空力面に関してはより大きな疑問符が残っている。いくらか幸運をつかむ必要があるだろうね」
「どこのクルマが正しい考え方で製造されるのか、誰がルールを正しく解釈するのか、そして誰がそうできないのかということについては誰にも分からない。ある者は左へ行き、ある者は右へ行くということも考えられる。そして4レースが終わったころに自分たちが間違っていたということが分かるんだ」
■今は最高のチームに所属している
5年間在籍していたフェラーリを離れてマクラーレン・ホンダへと移籍したアロンソだったが、その結果としてここ2年間は完全に上位争いをするチャンスに見放されている。そのアロンソの決断は間違いだったと伝えるメディアが多い中、アロンソ自身はその判断に間違いはなかったと主張している。
「毎日、僕は自分にそう言い聞かせているんだ」
そう語ったアロンソは次のように続けた。
「僕は満足している。僕は自分のキャリアを通じて最高のチームで走っているんだ。知識レベル、詳細なことへの集中力、分析力、組織、どれをとってもほかのチームでは経験したことがないものだ」
「僕たちに必要なのは速いクルマだけだ。僕はフェラーリで5年過ごしたけれど、もしさらに2年をあそこで過ごしていたら、恐らく今ごろは悲しみと不満に包まれていただろうね」
■来年は身体的にかなりつらくなるのは確か
アロンソはさらに、新レギュレーションによって2017年のクルマをスピードアップさせ、幅広タイヤの装着などによって見た目的にももっとアグレッシブなものとすることを目指したF1の姿勢を評価し、次のように続けた。
「期待しているよ。すべてのドライバー、すべてのチーム代表たち、すべての主催者たち、そしてすべてのテレビ局が、何かを変えるべきだということで意見が一致したわけだからね」
また、その2017年仕様F1カーはドライバーの身体的負担を増加させるだろうと言われているが、35歳のアロンソもそれを認め次のように語った。
「厳しくなることに疑いの余地はないよ。僕たちももっと鍛える必要がある」
「疲れてしまえばミスを犯すことにつながるんだ。今年は、新しい舗装によってマレーシアでは1周あたり5秒ほどラップタイムが速くなった。そして身体的にはさらに厳しいレースとなったよ。2017年にはすべてのレースがそういうふうになるだろうね」