今季も4レースを残すのみとなったが、この時点でポイントリーダーのニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)とディフェンディングチャンピオンであるチームメートのルイス・ハミルトンとの差は33ポイントに開いている。
現状ではロズベルグがリタイアするといったハプニングでもない限り、ハミルトンが逆転でタイトルを獲得できるチャンスは非常に小さくなってきているのは事実だ。
メディアの中には、すでにハミルトンのチャンスは消えたも同然だと書いているものもある。
■ハミルトンがこのままあきらめるはずはない
だが、1972年と1974年の2度F1チャンピオンとなった元F1ドライバーのエマーソン・フィッティパルディは、イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』に次のように語った。
「(ハミルトンが)どうしてしまったのか分からないんだ」
「だが、彼には持って生まれた才能があるし、彼がこのままあきらめてしまうとは思わないね」
■これからが面白くなる可能性も
さらに、DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)の最終戦が行われたホッケンハイムを訪れていた元F1ドライバーのミカ・ハッキネンも次のように語った。
「もしルイスが今シーズン残りのレースで一貫性を示すことができれば、これからのレースは本当に面白くなるだろうと思うよ」
フィッティパルディも、1998年と1999年に2年連続でF1王座に輝いたハッキネンも、シーズン終盤に激しいタイトル争いが繰り広げられる可能性を示唆している。だが、そこにはそうなって欲しいという期待が込められているのも事実だろう。
■最後に栄冠をつかむのは?
かつてマクラーレンやレッドブルで活躍した元F1ドライバーのデビッド・クルサードは、「私は、ルイスが過去2年にわたって素晴らしいチャンピオンだったと思っている」とスペインの『AS』に語り、次のように付け加えた。
「だが、レースというものは結果がすべてだし、もしニコがタイトルをとれば、彼がそれにふさわしくないなどとは言えないよ」
最終的に今季のタイトルを獲得するのはどちらになると思うかと質問されたフィッティパルディは、次のように答えている。
「今年は、私はロズベルグだと思うよ」