ザウバーのフェリペ・ナッセが、次戦F1ロシアGP(5月1日決勝)からは状態が上向きになることを期待している。
■厳しい財政状況にあるザウバー
今季のF1シーズンをこれまでにないほどの厳しい財政状況のもとで迎えることになったザウバーでは、2月度と3月度のチームスタッフへの給与支払いさえ遅れたことが明らかとなっている。
最近も、先週末の中国GPへの出走もできないのではないかとのうわささえささやかれていたザウバーだが、何とか出走は実現。だが、そんな状況のもとでクルマの開発が進むことを期待するのは非常に難しいことは明らかだ。
昨年は開幕から3戦が終了した時点で合計19ポイントを獲得していたザウバーだが、今季はここまでの3戦すべてをノーポイントで終えている。
■ナッセのシャシーに基本的欠陥
そんな中、今季特に苦しんでいるのはブラジル人ドライバーのナッセのほうだ。デビューシーズンだった昨年は年間27ポイントを稼ぎ、9ポイントしか獲得できなかったチームメートのマーカス・エリクソンを圧倒したナッセだったが、今季はここまでの3レースすべてで予選も決勝もエリクソンの後塵(こうじん)を拝す状態となっている。
これは、ナッセが使っているクルマのほうにだけ基本的な欠陥があるためだと言われている。
■ロシアGPでは新シャシーを投入か
中国GP予選でエリクソンのすぐ下16番手となったナッセは、母国ブラジルの『UOL(ウニヴェルソ・オンライン)』に次のように語った。
「すごくいいラップができたと感じている」
「僕は、最初の2レースで起きたのと同じブレーキングに関する問題を抱えているんだ」
「チームはその問題をすぐに解決してくれるはずだと確信しているよ」
『UOL(ウニヴェルソ・オンライン)』は、次戦ロシアGPでは、ナッセに全く新しいシャシーが与えられることになるだろうと示唆している。