F1のタイヤサプライヤーであるピレリは、性能劣化が突然大きくなる「崖」と呼ばれる現象が想定通りに起こっていないことを認めた。
2016年のタイヤは特別な層を含み、表面の摩耗がある程度まで進むと突然性能が大きく落ちる構造に変わっている。
しかし、「実際のところタイヤの摩耗はわれわれの望み通りにはなっていない」とピレリのモータースポーツ責任者ポール・ヘンベリーがF1開幕戦オーストラリアGP(20日決勝)で話している。
だが、シーズン中に構造を変更することはないとヘンベリーは話す。大きなルール変更が予定されている2017年に向けた準備に力を注ぐためだ。
■2017年以降の供給契約、署名はまだ
また、2017年以降のF1への供給契約について、F1最高責任者のバーニー・エクレストンは商業権者として署名が済んでいるものの、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の署名がまだされていないことをヘンベリーは認めた。
「どちらかと言えば法的な手続きの問題だ」
「しかし、緊密な対話は続いており、すでにかなり進んでいる」とヘンベリーは説明している。