2015年F1は緒戦が終わったばかりだというのに、レッドブルのヘルムート・マルコ博士は早くも「退屈な」シーズンになりそうだと予告した。
「メルセデスAMGの優位はさらに動かし難いものになった」とメルボルンで語ったマルコ。
ドイツ『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』は、「締りのないシーズンになるのではないか」といったマルコのコメントを伝えている。
同じオーストリア人でメルセデスAMG会長のニキ・ラウダにとっては素晴らしい年になりそうだが、マルコによると、それはそれでラウダの面倒になるのではないかという。
「ニキ(ラウダ)はいい一年を送るに決まっている。だが、競争相手のいないレースばかり話題にするのは彼にとってどうなのかな」
その反面、レッドブルは問題山積である。特にエンジン・パートナー、ルノーとのあいだは険悪だ。
マルコが14日(土)に語ったところによると、チーム内でルノー新型V6ターボの性能試験を行なったところ、去年からパワフルになっていないどころか、信頼性が低くなったという。
チーム代表のクリスチャン・ホーナーはいう。「まったく何をすればここまでひどい仕事ができるのか、私には分からない」
こうした辛らつなコメントから、ただのかんしゃくで終わらず、レッドブルはルノーと手を切るのではと予想される。
ルノーの方も、こうした批判を快く思っていないのは確かだ。
ルノー・スポールのF1責任者シリル・アビテブールは、フランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュス)』に次のように語った。
「彼らの立場は理解しなくてはならないが、文句ばかりいわれると、こちらも落ち着いて仕事ができない」
「F1では、大げさに騒ぐとロクなことはない。まだシーズンは始まったばかりだ。これからいくらでも挽回できる」とアビテブールはいうのだった。