テキサス州フォートワースのテキサス・モータースピードウエイで現地時間6月7日(土)にナイトレースとして行われたインディカーの今季第8戦「ファイアストン600」で、アメリカ人ドライバーのエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)が今季初優勝を飾った。日本人元F1ドライバーの佐藤琢磨(AJフォイト・レーシング)はレース終盤のエンジントラブルのためリタイアに終わった。
インディ500に次ぐ、今シーズン2度目のオーバルレースとなったファイアストン600。248周で争われたレースは、ポールポジションからスタートしたポイントリーダーのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)と、これに4番手からスタートした元F1ドライバーのファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)と5番手スタートのカーペンターがからむ形で展開された。
琢磨は予選16番手から終始苦しいレース展開を余儀なくされるも、少しずつ順位をばん回。だが、レース終盤の239周目にエンジンがブロー。炎をあげるクルマから降り、レースを終えている。
この琢磨のトラブルによるフルコースコーションが残り3周で解除され、最後はスプリントレースに。結局、カーペンターが先頭でフィニッシュラインを越え、今季初優勝を飾った。チームオーナーでもあるカーペンターはオーバル専門のドライバーであり、今季はインディ500に次ぐ2レース目の出走だった。2位にパワー、モントーヤが3位に入った。
■レース後の佐藤琢磨のコメント
「厳しい夜になりました。日没後すぐにレースが始まったのですが、そのときはまだ暖かかったんです。ですが、気温が下がるにつれ、クルマのバランスも変わっていました。僕たちはうまく調整し、コース上で順位を上げていました」
「今年はかなりダウンフォースはあったものの、(タイヤの)デグラデーション(性能低下)はすごく大きかったです。最後のスティントでは食らいついて走っていました。チームのみんなはいい仕事をして素早いピット作業をしてくれました。ですが、残念なことに最後にトラブルが発生し、クルマを止めるしかありませんでした」
「今夜はいろんなことを学べましたし、それが今後役に立つと思います。3週間後のチームにとってホームタウンでのレースを楽しみにしています」
次戦「グランプリ・オブ・ヒューストン」は、ヒューストン市街地コースで6月28日(土)に第9戦決勝が、翌29日(日)に第10戦決勝がデュアルレースとして開催される。