チャンピオンチームのレッドブルが抱えるルノーへの不満は変わっていないようだ。
F1カナダGP(8日決勝)を前に、ルノーのレミ・タフィンは、ついにルノーエンジンが「100パーセント」の力を発揮すると述べていた。
事実、カナダGP予選ではほかのメルセデスエンジンのチームを押さえ、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が3番手を獲得している。
しかし、予選後にルノーの進歩について聞かれたベッテルは、こう答えた。「いや正直、そのルノーの話はどこから出てきたものなのか、僕には分からないな」
「僕たちとしては当然いつも改良しようとしているけれど、ここで大きく前進したものはないよ」
また、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーも、ルノーの「100パーセント」発言をあまり重要視していないようだ。
ホーナーはモントリオールで、「メルセデスエンジンのチームに対して、60馬力ほど負けている」と話したと『Salzburger Nachrichten(ザルツブルガー・ナッハリヒテン)』は伝えている。
さらにルノーエンジンは、70周におよぶカナダGPの決勝で燃費がぎりぎりなのではないかと見られている。
「メルセデスのほうは、問題もなく燃費でも限界ではないのだから、難しい状況だよ」とレッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコも不満を口にしている。
「ウィリアムズ2台の前にとどまるのも非常に難しいだろう。ここで最高速が一番速いチームだ。だから追い抜きに来られたら、われわれにチャンスはない」