ロシア資本によるチーム救済の道は絶たれていない、とザウバーは主張している。
ロシアの投資家によるザウバー買収は2013年シーズン中から交渉が続けられているが、ロシア人若手ドライバーのセルゲイ・シロトキンのシート獲得は当初から交渉カードのひとつだった。
最近ではうわささえも聞かれなくなったこの買収交渉だが、ゆっくりとではあるが水面下で進んでいることをザウバーのチーム代表兼共同オーナーのモニシャ・カルテンボーンが明かした。「はい。その方向で進めています」
ロシアのウェブサイト『f1news.ru』に対し、カルテンボーンは、ロシア企業との「動きのある話し合い」が現在も続いていると話した。
「この数カ月で学んだことは、このような組織を相手にしているときは相手の時間感覚を理解しなければならない、ということです」
「また、こういった交渉では、相手企業がF1よりも重要な事項を抱えている場合もある、ということも理解するべきなのです」
そうなると、ザウバーがまずするべきことはシロトキンのスーバーライセンス取得であり、彼をグリッドにつかせることだが、シロトキンはフォーミュラ・ルノー3.5シリーズに集中しているとカルテンボーンは話す。
「今のところ、すべて予定通りに進んでいます。シロトキンはフォーテックにシートを得ていて、きっと良い結果を出してくれると信じています。次のことは追って考えます」
シロトキンのスーバーライセンス以上にザウバーにとって急務なのは、2014年型車の改良だ。開幕戦F1オーストラリアGPで、ザウバーは直線での走行にひどく苦しんでいた。
スイスの『Blick(ブリック)』紙は、ザウバーはクルマの重量が重すぎる上にパワーがなさすぎるのだと指摘している。
「昨年はなんとか困難を乗り越えました。今年もきっと、乗り越えますよ」と、カルテンボーンは前向きな言葉を口にしている。