レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、今では2023年のF1全レース制覇が自分たちの目標だと宣言した。
■2023年シーズン完全制覇を目指すレッドブル
レッドブルは2022年シーズン最終戦のアブダビGP以降負けなしの15連勝を達成している。もちろん、今季のここまでの14レース全てで勝利しているレッドブルが残りの8レースも全て勝てば、2023年シーズンを完全制覇するというF1では前代未聞の快挙となる。
オーストリア出身の80歳となるマルコは、今週末の第16戦シンガポールGP(17日決勝)を前に次のように語った。
「もし我々がシンガポールで勝てば、ほかの全てのレースも勝てる可能性がある。もちろん、今ではそれが目標になりつつあるよ」
「シーズン当初は全てのレースで勝つことは現実的ではなかった。マクラーレンはモンツァでそれを阻止されていたから、マスコミはその呪いが我々にも降りかかるというストーリーを作り上げた。だが、我々はそうはさせなかったよ」
全16戦で行われた1988年F1シーズンにはアイルトン・セナとアラン・プロストを擁するマクラーレン・ホンダが15勝を達成する圧倒的な強さを見せたが、唯一勝利できなかったのがモンツァでのイタリアGPだったことに言及しながらそう語ったマルコは次のように続けた。
■シンガポールでの要注意はフェラーリ?
「我々にはあらゆるところで競争力のあるマシンがあった。シンガポールでもそうならないとは言えないだろう?」
「だが、フェラーリ、特に(シャルル)ルクレールがあそこのスペシャリストであることは認めなければならない。もし彼らの方が予選で速ければ、彼らが我々にとって頭痛の種になるかもしれないね。なぜなら、シンガポールでのオーバーテイクはとても難しいからね」
そう語ったマルコは、次のように付け加えている。
「しかし、それでも、シンガポールに我々が持ち込むパッケージは十分に勝てるものだと信じているよ」