レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、ダニエル・リカルドは左手に「7か所の骨折」があると明かした。
■シンガポールには姿を見せるリカルド
ニック・デ・フリースに代わって第12戦ハンガリーGPからレッドブルのセカンドチームであるアルファタウリでF1グリッドに戻ってきた34歳のリカルドだが、第14戦オランダGPのフリー走行でクラッシュし、左手に骨折を負ってしまった。
オランダGPの土曜日のセッションから欠場を余儀なくされたリカルドは、続く第15戦イタリアGPも欠場し、スペインのバルセロナで治療とリハビリに努めてきた。
そして、今週末に行われる第16戦シンガポールGP(17日決勝)でも引き続きリザーブドライバーのリアム・ローソンが代役を務めることが決まっている。
だが、このほどアルファタウリが発表したところによれば、リカルドもマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットにはチームに帯同することになったという。
ただし、リカルドがシンガポールでレース現場に戻ってくるのは「エンジニアリング目的のためだけ」だとされており、「メディアやPR活動には参加しない」ことになるようだ。
■予想以上に複雑だったリカルドの骨折
実際のところ、マルコとレッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーはすでに、リカルドが来週末に鈴鹿サーキットで開催される第17戦日本GP(24日決勝)も欠場することになるのはほぼ間違いないと示唆している。
「複雑なんだ」
母国オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』にそう語った80歳のマルコは、次のように続けている。
「7か所の骨折があるんだ。マルク・マルケス(MotoGP)の手術を担当したのと同じ医師が彼の治療にあたっているところだ」
「我々は6週間の休養を見込んでおり、リアム・ローソンという最高の代役を呼び寄せている」
マルコはそう語ると、「我々はどんなリスクも冒したくはないんだ」と付け加えている。
■経過良好ならカタールGPで復帰か
単純計算では、オランダGPからちょうど6週間が経過した時点で第18戦カタールGP(10月8日決勝)が開催されることになる。リカルドのケガの経過がよく、その時点でレースに出走できるまでに回復していればそこで復帰する可能性はありそうだ。
だが、かなり複雑な骨折だということもあり、復帰がさらに延期される可能性もないとは言えないかもしれない。