今週末には2023年F1第16戦シンガポールGP(17日決勝)が開催されるが、その舞台となるマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットは今年のレースに向けて大きな改修が施されている。
■低速区間が取り除かれたマリーナ・ベイ市街地コース
これまでは全部で23のコーナーが設けられていたが、今年はコーナー数が4つ少なくなり、全19コーナーの新レイアウトになる。このサーキットの特徴的な部分でもあったこれまでのターン15から19に至るコの字型の低速区間がなくなり、この部分がストレートに変更されているためだ。
そして、この低速区間がストレートに変わったことにより、あるチームにとっては有利となり、また別のチームにとっては不利になるといった影響が生じるものと考えられている。
■アルピーヌにとっては不利な改修に?
例えば、比較的中低速区間が多かったオランダのザントフォールトでピエール・ガスリーが3位表彰台に上ったアルピーヌにとっては、今回のシンガポールのレイアウト改修は不利に働くものと考えられている。
実際のところ、2週間前にイタリアGPが開催されたモンツァは長いストレートが多い高速サーキットだったが、アルピーヌはザントフォールトでのようなパフォーマンスを見せることは出来ず、ガスリーは予選17番手、決勝15位という厳しい結果に終わっていた。
■不利益を予想するガスリー
27歳のガスリーは、今回のレイアウト変更はアルピーヌF1マシンにとってはあまり望ましいことではなかったと認めている。
「僕たちは別の改良パーツを投入することになっていて、それはすぐに到着する予定だよ」
「僕は、シンガポールではチャンスがあると思っている。だけど、いくつかのコーナーが取り除かれていて、それは必ずしも僕たちに合うものではないよ」
今週末のシンガポールGPに向けて母国フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』にそう語ったガスリーは、次のように付け加えた。
「メキシコにもチャンスがあるかもしれないけれど、どうなるかな。僕たちは全ての週末でベストを尽くすつもりだけど、多かれ少なかれ、自分たちが競争力を発揮できるサーキットのタイプははっきりしているんだ」