強すぎる“異星人”マックス・フェルスタッペンに勝てるのはあのドライバーだけ？ 2023年F1シーズン後半は“記録との戦い”に
2021年と2022年のF1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペンが今季もすでに独走態勢を築いており、3年連続でのドライバーズタイトル獲得を決めるのはもはや時間の問題となってきている。
■ベッテルの9連勝記録更新も視野に
先週末にスパ・フランコルシャンで開催された今季のF1第13戦ベルギーGPで8連勝を飾ったフェルスタッペンは、今季の通算勝ち星を10勝に伸ばしている。
そして、夏休み明けにホームレースとして迎える第14戦オランダGP（27日決勝）でもフェルスタッペンが勝利すれば、セバスチャン・ベッテルが持つF1最多連続勝利記録である9連勝に並ぶことになる。
オランダGPの翌週には第15戦イタリアGP（9月3日決勝）が開催されるが、フェルスタッペンは昨年もその2レースで勝利していることから、大きな波乱さえなければ、フェルスタッペンが10連勝という新記録を打ち立てる可能性もかなり高そうだ。
■1シーズンの勝率でも歴代最高に？
また、今シーズンはまだ10レースが残されているが、現在のフェルスタッペンの調子を考えれば、昨年記録した1シーズンでの歴代最多勝利記録である15勝をさらに更新する可能性も高いだろう。
もしもフェルスタッペンが今季16勝以上をあげれば、1シーズンあたりの勝率でもミハエル・シューマッハが2004年に記録した72.22パーセント（13勝／18戦）を上回り、文句のつけようのない完璧な1シーズンあたりの最多勝利記録を打ち立てることになる。
■フェルスタッペンは自分と戦うだけの「異星人」
実際のところ、ライバルチームたちから見れば、現在のフェルスタッペンはレベルが違いすぎてまともに戦える相手ではなくなっているようだ。
メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフも「彼のことは無視する必要があると思っている」と語り、フェルスタッペン攻略は無理だと白旗を掲げている。
イタリアの『Tuttosport（トゥットスポルト）』は、こうしたフェルスタッペンの強さを次のように報じている。
「非常に並外れた成功さえも、フェルスタッペンにとってはいつもの通りのことでしかない」
「オランダ人（フェルスタッペン）と彼のライバルとの差はますます広がっている。フェルスタッペンは自分自身と戦うためだけに走る異星人だ」
■フェルスタッペンに勝てるのはアロンソだけ？
実際、レッドブルF1マシンのステアリングを握る現在のフェルスタッペンと互角に戦えるドライバーはいるのだろうか？
『DAZN（ダゾーン）』からその質問を受けたレッドブル首脳のヘルムート・マルコ（モータースポーツアドバイザー）は、F1現役最年長ドライバーであるフェルナンド・アロンソ（アストンマーティン）の名前をあげながら、次のように答えている。
「誰がマックスに勝てるかって？ 私はアロンソだけだと思うよ。だが、同じマシンなら非常に難しいだろうね」
