アストンマーティンのエンジニアが、再びレッドブル2023年型F1マシンのフロアの画像を詳細に研究したことを否定しなかった。
■シーズン後半開始早々に改良マシンを投入予定のアストンマーティン
イギリスのシルバーストンにファクトリーを構えるアストンマーティンは、2023年シーズンには好調なスタートを切ったものの、ここ数戦では明らかにライバルチームたちとの相対的パフォーマンスが落ちてきている。
こうした中、スペインのスポーツ専門紙『Marca(マルカ)』によれば、アストンマーティンはこの状況を打開するために、ザントフォールトで開催される第14戦オランダGP(8月27日決勝)かモンツァで行われる第15戦イタリアGP(9月3日決勝)で再び大きく改良したマシンを投入する準備を進めているという。
そして、そのマシンに加えられるアップデートは、サイドポッド、DRS、フロアに関わるものだと考えられている。
多くの関係者は、今年圧倒的な力を誇っているレッドブルF1マシンの秘密はフロアにあると考えているようだ。
第7戦モナコGPではクラッシュを喫してクレーンに吊り上げられたセルジオ・ペレスのマシンを下から撮影した画像が拡散されたが、それによりレッドブルF1マシンのフロアが非常に複雑であることが明らかになっていた。
そして、ハンガロリンクで行われた先週末のハンガリーGPでも、やはりフリー走行1回目開始早々にクラッシュしたペレスのマシンがサーキットから撤去される際に再びクレーンで持ち上げられていた。
■どんな画像にも目を通すとアストンマーティン技術者
『Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』から、そのときに撮影された画像を再び検証しているのかと質問されたアストンマーティンのトム・マッカロー(パフォーマンスエンジニアリングディレクター)は次のように答えている。
「我々は常にどのような写真にも目を通しているよ。どのように開発すればいいのかを理解するためにね」
「今年のためとか来年のためということではなく、進化するためなんだ。今年我々がやっていることは来年も使うことになる。そして、フロアのような要素については今年もさらに進化を遂げることになる。ほかのチームもそうであるようにね」
そう語ったイギリス出身のマッカローは、次のように付け加えた。
「だから、質問に答えるなら、今年のパフォーマンス向上のための改良パーツ投入を続けていくので、いつだってじっくり目を通すよ」
シーズン後半戦最初のレースとなるオランダGPか、その次のイタリアGPで投入される予定のアストンマーティン改良マシンがどのようなパフォーマンスを見せるのかが、夏休み明けの注目ポイントとなりそうだ。