レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、フェラーリが2023年にはもっとパワフルなF1マシンを投入するだろうと予想している。
■2023年のフェラーリF1エンジンは30馬力向上?
2022年シーズン序盤には、最強F1マシンを持ち込んだと言われていたフェラーリだったが、最終的にはホーナー率いるレッドブルに大きな差を付けられてタイトル争いから脱落してしまった。
だが、最近のイタリアの報道によれば、今シーズンのフェラーリのパワーユニットは昨年よりも30馬力向上するだろうという。レギュレーションによってエンジンのパフォーマンス向上開発が禁止されているにもかかわらずだ。
さらに、2023年にはフェラーリのシャシーが大幅に軽量化される可能性もあるという。
■信頼性問題を抱えていたフェラーリには“マージン”がある
こうした報道についてドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』から質問を受けたホーナーは、次のように答えている。
「理論的には、もう誰も馬力を増やすことはできない」
「だが、昨シーズンのフェラーリには明らかに信頼性の問題があった。もし彼らがそうした問題を解決したのなら、今年は同じエンジンからもっと多くのパワーを引き出すことができるだろう。そうなれば、必然的にフェラーリの進歩につながるだろうね」
「私は、フェラーリにはもっと多くのマージンがあると思っているし、それを考慮しなければならないよ」
「信頼性の問題から、昨年の彼らがどれほどエンジンパワーを落としていたか、我々全員が目にしていたのだからね」
「昨年の我々はわずかな信頼性問題を抱えただけだ。間違いなくフェラーリほどではなかったよ」
■今年の伸びしろはフェラーリの方が大きい?
昨年のレッドブルは、『レッドブル・パワートレインズ』というブランド名が付けられたホンダ製エンジンの助けを借りて全22戦中17戦で勝利するという圧倒的な力を見せた。
だが、そのホンダエンジンはレギュレーションによってそれ以上パワーを向上させることはできない。もしも昨年のフェラーリエンジンが信頼性の問題でパワーを90パーセントに下げていた場合、ホーナーが言うようにその信頼性問題が解決されたとすれば、今年のフェラーリは100パーセントのパワーで戦えることになるわけだ。
もしも、今年のフェラーリF1マシンの信頼性が高く、チームやドライバーのミスもなくなれば、レッドブルにとって非常に手強いライバルとなるのは間違いないだろう。
フェラーリは、『SF-23』と名付けられる2023年型F1マシンを14日(火)に発表することになっている。