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アルファタウリからF1フル参戦する角田裕毅の同僚ニック・デ・フリース、F2参戦のために借りた資金を巡り法的紛争の渦中に・・・

2023年01月19日(木)19:51 pm

初のF1フル参戦を前に、オランダ人ルーキーのニック・デ・フリース(アルファタウリ)が法的紛争の渦中にあることが分かった。

『De Telegraaf(テレグラーフ)』紙によると、元メルセデス・リザーブドライバーでフォーミュラEチャンピオンでもあるデ・フリースは、F2参戦のために不動産王のイェルーン・ショーホルストから資金を借りていたという。

今週、デ・フリースが契約違反や情報隠蔽を行ったとの告発を含む裁判が行われ、裁判官は2月上旬までに判決を下す予定だ。

■条件は3,500万円、利子は年3%、F1参戦時の収益の50%

具体的には、ショーホルストはデ・フリースがF1に参戦するために、自身の投資会社を通じて25万ユーロ(約3,500万円)を貸し付けたと主張している。

取引の条件とされているのは、年3パーセントの利子と、デ・フリースがF1に参戦した際の収益の50パーセントを支払うというものだった。

2022年末までにデ・フリースがF1に参戦しなければ、このローンは免除されるとされていたため、争奪戦が繰り広げられたという。

■2022年のF1に1回スポット参戦

実際には、オランダ人ドライバーは昨年、虫垂炎になったアレックス・アルボン(ウィリアムズ)の代役としてイタリアGP(モンツァ)で1回限りのグランプリデビューを果たしている。

結果的にその活躍がレッドブルのヘルムート・マルコ博士の目に留まり、マルコは今年、レッドブル傘下のアルファタウリでデ・フリースとフルシーズンの参戦契約を結ぶことを決めた。

■すでに19万ユーロは返済。問題は残りのローンとF1参戦時の収益か

デ・フリース側の弁護士によると、彼はメルセデスのテストドライバーだったころ、ショーホルストに約19万ユーロ(約2,640万円)を返済したと伝えられている。

さらにデ・フリースはすでに支払った19万ユーロに加え、残りのローンも全額返済すると提案したが、ショーホルストから拒否されたという。

アムステルダムの裁判所は2月3日に裁判官の判決を文書で出すことになっており、ショーホルストは2018年から2022年までのデ・フリースとの契約内容を完全に開示することを要求している。

F1参戦までには多額の持ち出し費用が必要と言われているが、他のドライバーに比べて大きな支援者がいないニック・デ・フリースは、各カテゴリーでチャンピオンを獲得して実績は十分出してきたものの、なかなか夢のF1参戦にはたどり着けずに苦労をしてきた一人として知られている。実力でつかみ取ったチャンスだけに早く法廷紛争を終わらせてF1参戦に集中したいところだろう。

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