レッドブルF1のヘルムート・マルコ博士は、ダニエル・リカルドがセルジオ・ペレスの後任として来年もF1グリッドにとどまるのではないかという噂について早々に終止符を打ったようだ。
■リカルドのレッドブル入りが報道されたが・・・
この噂は、79歳のオーストリア人マルコが、最終戦アブダビGP前に『Sky Deutschland(スカイ・ドイツランド)』で、2023年にリカルドがレッドブルの「サードドライバー」になることを認めたと煽られたものだ。
「リカルドは我々のサードドライバーになるだろう」とマルコはヤス・マリーナで行われた金曜日のフリー走行後に語ったと伝わった。
「我々にはスポンサーがたくさんいて、ショーランなどもやっている。だから、もちろん彼は最も知名度が高く、最適な人物の一人だ」
■期待された成績を残せなかったローソンはスーパーフォーミュラへ
33歳のリカルドは、レッドブルのジュニアドライバーであるリアム・ローソンよりも上級の役割を担うことになる。
「ローソンは残念ながらF2では期待したほど成功しなかったが、アルファタウリではすでに非常にいい走りを見せている」
「彼は来年、日本のスーパーフォーミュラに参戦し、レッドブル・レーシングとアルファタウリのリザーブドライバーを務める予定だ。だから、そこでのステップアップは彼次第なんだよ」。
■レッドブルF1は「時期尚早」と撤回
しかし、マルコがリカルドについて発表してから間もなく、レッドブルはそのマルコのコメントを「時期尚早」とし、撤回した。
するとマルコはこう言った。
「私は“もし”彼をサードドライバーとして迎え入れるなら、と言ったんだ。“もし”がカットされていたんだよ」
「ダニエルとは交渉しているが、まだ何もサインしていない」
情報筋によると、レッドブルは日曜日にこのニュースを正式に発表するようだ。
■リカルド、レッドブルとの会談を認める
リカルドはアブダビで、「真剣に話し合っているが、何もサインしていない。数日の問題かもしれないね」
「僕は正直に言っているよ。これが現状だ。ヘルムートが僕に会いたがっているだけかもしれないけどね」とリカルドは微笑んだ。
「契約書にサインした時、必ずわかると思うよ。もしかしたら、本当にすぐにそうなるかもしれない」
■口論になったペレスに代わってリカルドが代役?
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)との口論をきっかけに、来年は契約したペレスに代わってリカルドが実際に参戦するかもしれないという報道については、マルコは否定した。
「これは我々側から出てきたニュースではないね」
また、ペレスとフェルスタッペンの関係が続いていることについて聞かれたマルコは「2人の間で内々に解決されたとしか言えない」と付け加えた。
二人はまだ友人なのかという質問に対し、『Osterreich(オスターライヒ)』に次のように語った。
「一人はブラジルに長く滞在し、もう一人はすぐに飛んでいった。でも、すべてはまた一つになるんだよ」
マルコは、レッドブルの成功にもかかわらず、2022年は特にストレスの多いシーズンだったことを認めている。
「今年は(レッドブル共同創業者)ディートリッヒ・マテシッツの死、コストキャップの件、面倒なチームオーダーの話など、多くのことに神経を使わされた」
「だけど、トト(・ヴォルフ)だって夕食には行かないまでもとても公平に祝福してくれたよ。でも、とにかく今はそんな時間はない。(ホンダ・サンクスデー参加のために)またすぐに日本へ飛ぶよ。冬でも退屈しないさ」。