今週末に行われる2022年F1第19戦アメリカGP(23日決勝)を前に、ハースのチームオーナーであるジーン・ハースが、ミック・シューマッハが2023年もハースのシートをキープするためには「もっとポイントを稼ぐ必要がある」と主張した。
ハースにエンジンを供給しているフェラーリの支援により、2021年にハースでF1デビューを飾ったミハエル・シューマッハの息子だが、チームの期待に応えられるだけの結果を残すことができず、今季いっぱいでシートを失う可能性があるとうわさされている。
■「トレーニング強度を上げた」とハース入りがうわさされるヒュルケンベルグ
実際のところ、一部の関係者によれば、ハースはすでに23歳のシューマッハに替えて、現在アストンマーティンのリザーブドライバーを務めている経験豊富なニコ・ヒュルケンベルグを2023年に起用することをすでに決定している可能性もあるという。
35歳のヒュルケンベルグは、アストンマーティンのイベントにおいて、ここ数週間ではこれまでよりもトレーニングの「強度を上げた」と語っており、これも2023年にフルタイムドライバーとして復帰するための準備の一環ではないかと考えられているようだ。
しかし、ヒュルケンベルグは、母国ドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』から今後のことについて質問されると次のように答えた。
「2023年に、もしくは将来、F1に復帰する機会があるかどうかなんて誰にも分からないよ」
ヒュルケンベルグは必ずしも全てのレースにアストンマーティンの一員として帯同しているわけではないものの、今週末にアメリカGPが開催されるオースティンのCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)には姿を見せることになるようだ。
■「ミックに必要なのはポイント獲得だ」とハースF1チームオーナー
一方、現在ケビン・マグヌッセンとシューマッハが所属しているハースは木曜日(20日)にオースティンで記者会見を行うことを発表している。だが、伝えられるところによれば、そこで発表されることになるのは2023年のドライバーラインアップではなく、新たなタイトルスポンサーに関するものだと考えられているようだ。
こうした中、チームオーナーのハースは、シューマッハに関して『AP通信』に次のように語った。
「ミックにはポイントを獲得してもらわなければならないし、彼に何ができるかを見るためにできるだけ多くの時間を与えようとしているところだ。もし彼が我々と一緒にいたいのであれば、彼はもっとポイントを獲得できることを我々に示さなければならない」
「我々は、それを待っているんだ」
■シューマッハの最大の問題はマシンを壊しすぎたこと
69歳のハースによれば、シューマッハの最大の問題は、過去2シーズンにわたってあまりにも頻繁にクラッシュしたことだという。
「このスポーツでは、ルーキードライバーのようなものだとしても、それは許されないんだ。あまりにも高くつくからね」
「私はミックには多くのポテンシャルがあると思っている。しかし、彼には莫大な金がかかるし、何台も壊してしまったから、大金がかかってしまった。我々にはそんな金はないんだ」
「だから、もしもポイントを持ち帰ってくれるのなら、例えばフェルスタッペンなら、マシンを壊しても我々はそれに対処するだろう。だが、後方にいてクルマを壊してしまえば、それはとても難しいことなんだ」
シューマッハが2023年の契約を得るためには何ポイントが必要になるのかと尋ねられたハースは次のように答えている。
「そうだね、もしも次のレースで勝てば、彼は大丈夫だよ。それ以外に関してはグレーゾーンだね」。