レッドブルF1のヘルムート・マルコ博士は、2026年シーズン以降についてホンダと「交渉」を続けるため、日本への渡航を計画している。
これは、今シーズン圧倒的な強さを誇るレッドブル・チームの株式50%買収に関する交渉がポルシェと決裂したことが明らかになった後のことだ。
オーナーのディートリッヒ・マテシッツに仕えるレッドブル・レーシングのオーストリア人最高幹部であるマルコは、チームの新会社「レッドブル・パワートレインズ」へのポルシェの関与も否定している。
「いや、それも終わりだ」と、彼は『Osterreich(オスターライヒ)』紙に語った。
「我々が開発した最初のエンジンはすでにテストベンチで回っているし、そこでも我々自身はとてもうまくいっているよ」。
■ホンダと「交渉中だ」と認める
現在、ホンダをベースにしたレッドブルのエンジンは、“ホンダ”のブランド名こそないものの、ホンダから技術面や供給面でサポートを受けている。
しかし、ホンダのフルワークス復帰は目前のようだ。
「今、交渉中なんだ。10月上旬のシンガポールと鈴鹿のレースの間に東京へ飛ぶ予定だ」とマルコは言う。
■マテシッツの健康状態は関係ない
ポルシェとの契約は、レッドブルの億万長者マテシッツ(78歳)が健康上の問題を抱え、協議を見守ることができなかったため、最終的に中止になったという噂もある。
「それは関係ない」とマルコは言い、その結果マテシッツの息子マークがF1チームとの関わりを強めているという話も否定した。
「いいや、でも、マークは今日モンツァに来るんだよ」とマルコは付け加えた。
■チャンピオン決定はホンダのために日本を希望
F1イタリアGP予選はフェラーリのシャルル・ルクレールがポールポジションを獲得しているが、マルコは世界選手権をリードするマックス・フェルスタッペンがグリッドペナルティを受けても勝利する可能性があると見ている。
「残念ながら、ワールドチャンピオンになるためには、フェラーリの記念日を考慮することはできない」とマルコは微笑む。
「マックスがモンツァで初勝利する可能性は高い。彼はミスをしないし、大きなウイングで他のマシンよりスライドが少ない。レースの練習では我々がベストだったんだ」。
実際フェルスタッペンは、次回のシンガポールGPで2年連続のドライバーズタイトルを獲得することも理論上は可能だ。
「パーティーの環境としては、シンガポールも悪くないと思うよ」とマルコは微笑んだ。
「でも、エンジンパートナーのホンダからすると、1週間後の鈴鹿はもっといいんだけどね」。