アメリカンF1チームであるハースでチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーが、ミック・シューマッハとの契約を2023年に向けて延長するかどうかは今後の成り行き次第だと示唆した。
■フェラーリやハースとの決別がうわさされるシューマッハ
今年2年目のF1シーズンを迎えている23歳のシューマッハだが、最近のうわさではフェラーリは2023年シーズンに向けてシューマッハと結んでいるドライバーアカデミー契約を延長しない可能性が高いと言われている。
そして、その場合には、すでにシュタイナーとの関係が悪化していると言われているシューマッハは今年いっぱいでハースのシートを失うことになるだろうと考えられている。
仮にハースと2023年の契約を結ぶことができなければ、7度F1王者となったミハエル・シューマッハの息子のF1キャリアが終わってしまう可能性もありそうだ。
■アルピーヌやアルファタウリへの移籍もありえる?
だが、最近のうわさでは、来季アストンマーティンに移籍するフェルナンド・アロンソの後任としてアルピーヌがシューマッハを獲得する可能性もあるとうわさされている。
その一方で、アルピーヌは現在レッドブルのセカンドチームであるアルファタウリに所属しているピエール・ガスリーの獲得を望んでおり、ガスリーもそれに前向きだといううわさもある。
ガスリーは2023年までレッドブルの契約下にあり、すでにアルファタウリは来年もガスリーを起用することを正式に発表している。しかし、最近になってレッドブル首脳陣がもしもガスリーにアルピーヌへの移籍チャンスがあるのであればそれを尊重したいと示唆したとも伝えられている。
もしそのうわさ通りにガスリーがアルピーヌに移籍することになれば、アルファタウリのシートが空くことになる。そして、その場合にはシューマッハもガスリーの後任候補になりえると考えている者もいるようだ。
■アルファタウリがシューマッハと契約するのは理にかなわないと元F1ドライバー
しかし、スイス出身の元F1ドライバーであるマルク・スレールは、そうしたうわさに疑問を呈している。
「なぜアルファタウリにミック・シューマッハを獲得する必要があるんだい?」
『motorsport-total.com』にそう語った70歳のスレールは次のように付け加えている。
「彼ら(レッドブル)には自分たちの若手育成プログラムがある。私から見れば、この動きはあまり意味をなさないよ」
■シューマッハもシュタイナーも多くを語らず
こうした中、シューマッハ本人は、最近ささやかれているフェラーリのドライバーアカデミーから外されるのではないかという憶測について質問されると、次のように答えるのみだった。
「それは契約の問題だし、僕は詳しいことは言えないんだ」
そして、ハースを率いるシュタイナーも、ザントフォールトでシューマッハとの契約問題について質問されると次のように答え、それはフェラーリとシューマッハの関係が今後どうなるのかに関係してくると示唆している。
「我々はミックの状況を監視し、どうなるかを見ているところだよ」