フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が、今季のF1第7戦モナコGP決勝でクラッシュしたミック・シューマッハ(ハース)のマシンがふたつにちぎれてしまったのは、現在のF1マシンが重くなりすぎているためだとの考えを示した。
実際のところ、アロンソがF1デビューした2001年頃のF1マシンは600キログラムほどだったが、以後F1マシンの重量はエンジンのハイブリッド化や安全対策強化のために増加を続け、これまでとは大きく異なる技術レギュレーションが導入された今年はほぼ全てのマシンが800キログラム以上となっている(ルール上の最低重量は798キログラム)。
■F1とFIAに対策を望むアロンソ
アロンソは、ジェッダで開催された今季の第2戦サウジアラビアGP予選でのクラッシュに続き、先週末のモナコでも再びマシンがちぎれるほどのクラッシュを演じたシューマッハに言及しながら次のように語った。
「僕たちが目にした事故はとても深刻だったよ」
「あれはほとんどジェッダの再現だったね。あのときもミックのマシンはふたつにちぎれていた。ギアボックスがシャシーから切り離されてしまっていたんだ。モナコで再び起こったのと同じようにね」
「幸い、彼は無事だったけれど、F1とFIA(国際自動車連盟)が正しい結論を出してくれることを願っているよ」
■原因は重くなりすぎたF1マシンにある
今年、通算19年目のF1シーズンを迎えている40歳のアロンソは、シューマッハのハースF1マシンがふたつにちぎれるほどのダメージを負ったのは、必ずしも設計上の欠陥やウォールに激突したときのスピードのせいではなく、単に現在のF1マシンの重量が重いからだと考えている。
「僕には、ふたつにちぎれたのはマシンに問題があったからではないように思えるんだ。問題はマシンそのものではなく、その重量なんだ」
2005年と2006年のF1チャンピオンであるアロンソはそう語ると、次のように付け加えた。
「マシンはすごく重くて、現時点では800キログラム以上になっている。だから、ウォールにぶつかったときの慣性が以前よりずっと大きくなっているんだ。おそらく、この経験が僕らに何かを教えてくれるんじゃないかな」。