レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、セルジオ・ペレスにも2022年のF1タイトルを争う資格があると示唆した。
先週末に行われた今季のF1第7戦モナコGPでは、レッドブルのナンバー1ドライバーだと信じられているマックス・フェルスタッペンをしのぐパフォーマンスを発揮したペレスが今季初優勝を達成した。
このレースを3位で終えたフェルスタッペンの父親であり、自身も元F1ドライバーであるヨス・フェルスタッペンは、レース後に自分の息子が有利になるようなレース戦略をとらなかったとしてレッドブルを批判したことが伝えられている。
■ペレスは今年のF1チャンピオン候補のひとりだとマルコ
だが、マルコはドイツのテレビ局『Sport1』に対し、モナコでの優勝により現在ドライバーズランキングトップに立っているフェルスタッペンとの差を15ポイントに縮めたペレスに関して次のように語った。
「彼はたった15ポイント負けているだけだ。したがって、タイトル争いには完全に加わっているよ」
こうした中、レッドブルは5月31日(火)に、32歳のメキシコ人ドライバーであるペレスと2023年から2024年まで2年間の契約を結んだことを発表。
■ドライバーの野心よりチームの野心の方が重要だとホーナー
そして、チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、レッドブルにはナンバー1ドライバーを優遇するというポリシーはないと主張している。
「セルジオ・ペレス・レーシングやマックス・フェルスタッペン・レーシングがあるわけではない。重要なのはレッドブル・レーシングなんだ」
『Bloomberg(ブルームバーグ)』にそう語ったホーナーは次のように付け加えた。
「ドライバーたちはチームのために働くという責任を負っている。チームの野心の方が自分たち個人のものよりも重要だということを認識することが大切なんだ」
■フェルスタッペンもペレスに学ぶことがあるとラルフ・シューマッハ
元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、フェルスタッペンは今年のモナコGPをいい教訓にするべきだと考えている。
実際のところ、フェルスタッペンは今年のモンテカルロ市街地サーキットで行われたフリー走行1回目から決勝まですべてのセッションでペレスを上回ることができなかった。これはフェルスタッペンにとって2021年にペレスを新たなチームメートに迎えて以来初のことだった。
「マックスはこれを機にチームメートからいくつか学ぶ必要がある」
「新しいマシンのコンセプトはセルジオの方に合っている。彼はタイヤを守るのが非常にうまいドライバーだから、マシンの力をよりよく発揮させることができるんだ」
『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』にそう語った46歳のシューマッハは次のように付け加えた。
「それゆえ、マックスはサーキットの特定のセクションにおいてはセルジオのドライビングスタイルに合わせるようにしなければならないよ。あちこちのコーナーに向かうときにはもう少し注意深くドライビングするとかね」。