アストンマーティンは、セバスチャン・ベッテルを2023年以降もチームにとどめたいと考えているようだ。
レッドブル時代の2010年から2013年まで4年連続でF1チャンピオンに輝いた実績を持つベッテルは、アストンマーティンの2022年型マシンに明らかに失望しており、先週末に今季のF1第4戦エミリア・ロマーニャGPが開催されたイモラでは「速くない」と認めるコメントをしている。
■2023年以降のベッテルの去就は?
そのベッテルに関しては、今季限りでのF1引退もあるとの噂や、2023年にはほかのチームへ移籍する可能性もあるとの噂がささやかれるようになっている。
そして、最近の報道によれば、ベッテルが古巣レッドブルへの復帰を視野に入れている可能性もありそうだ。
ベッテルは、レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーの名前をあげながら次のように語った。
「しばらくクリスチャン(ホーナー)とは話をしていないんだ。だから、わからないよ。つまり、時間が経てばわかることだよ」
「現時点では、集中すべきなのは今のこと、そして目の前にある登るべき山のことだと思っているよ」
34歳のベッテルにとって、カナダの大富豪であるローレンス・ストロールが所有するアストンマーティンは2020年シーズン限りでフェラーリのシートを失った自分のF1キャリアを救ってくれたチームだと言えるだろう。
それでも、ベッテルがアストンマーティンとの2023年以降に向けた新しい契約について話をする準備ができていないのは間違いないようだ。
■ベッテルをキープしようとしないのは愚かなことだとチーム代表
こうした中、今年の1月に新チーム代表としてアストンマーティンに迎えられたマイク・クラックはイモラで次のように語った。
「ここで契約について話すつもりはないよ」
「しかし、セバスチャン・ベッテルのようなドライバーがいて、彼にふさわしいクルマを与えることによってモチベーションを維持できるのであれば、彼をチームにとどめておこうとしないのは愚かなことだと思うよ」
「私は彼のコメントは100パーセント理解できる。彼は進歩することを望んでいるし、マシンが改善されることを望んでいるんだ。彼は18番手や16番手を争いたいと思っているドライバーではない。だから、彼のコメントは十分に理解できるよ」
そう語ったBMWの前モータースポーツ責任者であるクラックは次のように付け加えた。
「彼がパフォーマンスを発揮するために必要なツールを提供できるかどうかは、我々にかかっているんだ」