メルセデスの元モータースポーツ責任者であるノルベルト・ハウグは、今後のレースでもシャルル・ルクレール(フェラーリ)が圧倒的な強さを発揮し続けるだろうと考えている。
2022年のF1はここまでに3レースが行われたが、いずれのレースでもルクレールと現F1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がトップ争いを繰り広げる展開となっている。
だが、ルクレールが優勝、2位、優勝と安定した強さを示す一方で、フェルスタッペンは第2戦サウジアラビアGPで優勝を果たしたものの開幕戦バーレーンGPと第3戦オーストラリアGPではレース終盤に発生したマシントラブルでリタイアとなってしまった。
この結果、ドライバーズランキングトップに立っているルクレールがすでに71ポイントを稼いでいるのに対し、フェルスタッペンは25ポイントにとどまり、すでに46ポイントもの大差がついてしまっている。
■ルクレールは大きな自信になった
こうした中、ハウグは母国ドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』が運営するポッドキャスト『AvD Motor & Sport magazine』の中で、これがレッドブルの「再起不能」を意味するものではないと強調したものの、ルクレールがこのまま独走する可能性も十分にあると次のように語った。
「支配しているように見えるよ」
実際のところ、第2戦サウジアラビアGPではセルジオ・ペレス(レッドブル)にポールポジションを奪われ、優勝もフェルスタッペンにさらわれたものの、バーレーンとオーストラリアではポールポジション、優勝、ファステストラップのすべてをルクレールが獲得しており、その強さはもはや圧倒的だと言うしかない。
ハウグは、特にオーストラリアGPの舞台となったメルボルンのアルバート・パーク・サーキットで圧勝したことがルクレールにとってさらに大きな自信となったはずだと次のように続けた。
「あれが彼にとって非常に大きな自信になったし、また新たな段階に進むのを目にすることになるだろう」
「これまでのどのレースよりも優れているように見えたよ」
■レッドブルF1は大幅に軽量化して臨む
ともあれ、F1ドライバーズタイトル連覇を目指すフェルスタッペンとしては、レッドブルF1マシンの信頼性とパフォーマンスの向上を期待するしかないだろう。
伝えられるところによれば、レッドブルは今週末に今季のF1第4戦エミリア・ロマーニャGP(24日決勝)が開催されるイモラ・サーキットに大幅に軽量化を果たしたマシンを持ち込む予定だという。
その軽量化によりレッドブルF1マシンのパフォーマンスが向上し、信頼性の問題も解決されてくるならば、シーズン終盤までにはフェルスタッペンがルクレールとの差を縮めて逆転する可能性も残されているはずだ。