フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が、論争が起きた2021年のF1最終戦アブダビGP決勝は「何も間違ってはいなかった」と語った。
アブダビGP決勝終盤に当時F1レースディレクターを務めていたマイケル・マシが行ったレース運営判断によってルイス・ハミルトンの通算8回目となるはずだったF1タイトルが「盗まれた」と思うかと質問されたアロンソは、ドイツのテレビ局『RTL』に「ノー」と答え、次のように続けた。
「意見は人それぞれだけど、僕に言わせれば普通のレースだったよ」
「確かに、このひとつの判断があった。だけど、セーフティカーが出るか出ないかは誰もコントロールできないよ」
だが、FIA(F1統括団体の国際自動車連盟)はマシを解任するとともに、今後はサッカーで用いられているビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のようなシステムの導入を行うことを明らかにしている。
しかし、2005年と2006年のF1チャンピオンである40歳のアロンソは次のように主張した。
「全員を喜ばせることはできないんだ」
「あれはシーズン最終戦だったから一大事になったんだ」
「だけど、この20年の間にああいうことが200回は起こっていたよ。僕に200回、ミハエル(シューマッハ)に200回、(ファン・パブロ)モントーヤに200回、全員に200回がね。もしあれが第3戦か第4戦だったなら、大きな問題ではなかっただろうね」
「今回は最終戦で、残り2周となったところで起こっていた。だけど、僕にとっては大事ではなかったよ」
そう語ったアロンソだが、今回のマシ解任を決断したFIAの新会長であるモハメド・ベン・スレイエムを批判してはいない。
「新会長にはすべてをうまく収める必要がある。彼は、僕たちが新しいアイデアを必要としていることを理解してくれたし、その点については僕も満足しているよ」
そう語ったアロンソは次のように付け加えた。
「だけど、アブダビに関しては、僕は違う意見を持っていると思う。あそこで起こったことは何も悪くなかったと僕は思っているよ」