元F1ドライバーのデビッド・クルサードが、再びF1トップチームに返り咲くことを目指すルノーにとって、ダニエル・リカルドが重要な存在となるのは間違いないと語った。
来季以降もレッドブルに残留するだろうと考えられていたリカルドがルノーと契約を結んだというニュースはF1界に大きな驚きをもたらした。だが、その後リカルドはなかなか結果に恵まれず、苦しい状況が続いている。
■リカルドがもたらす新たな風に期待するルノー
しかし、ルノーが来季リカルドをチームに迎えるのを楽しみにしているのは確かだ。
「新たなドライバー、新たな士気、新たな思考方法、新たな経験」
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に2019年に向けた期待感をそう表現したアラン・パーメイン(ルノー/エンジニアリング責任者)は次のように付け加えた。
「それは、我々がカルロス(サインツ)を好ましく思っていなかったという意味ではないよ。だが、新たな風が吹くことはいいことなんだ」
■リカルドに負けるつもりはないとヒュルケンベルグ
さらに、ニコ・ヒュルケンベルグも、2019年にリカルドをチームメートとして迎えることを楽しみにしているようだ。
「ダニエルはすでに何勝かしている。彼は速いしやる気にも満ちている。僕ももっと速く、一貫性を持てるようになるために自分の宿題をやらなくてはね」
「そして、僕はこれまで常にチームメートには勝ってきているよ」
そう語ったヒュルケンベルグだが、ルノーがメルセデスやフェラーリに追いつくためにはチームとして解決しなくてはならない問題がまだあると次のように続けた。
「彼ら(メルセデスやフェラーリ)は、まだ僕たちが理解できていないことを理解しているんだ。僕たちはこの謎を解いていかなくてはならないよ」
■リカルド獲得はルノーの決意表明
だが、かつてマクラーレンやレッドブルで活躍した47歳のクルサードは、ルノーがリカルド獲得に動いたのは間違いなくF1トップチームの仲間入りを目指す決意の表れだと考えている。
「(ルノーは)大きな投資を行っている本当のファクトリーチームだ」
「ダニエルと契約したのは、まさに彼らが何を望んでいるのかを示す決意表明にほかならない」
オランダの『Formule 1(フォーミュレ1)』誌にそう語ったクルサードは次のように付け加えている。
「ルイス・ハミルトン(メルセデス)はスーパースターだし、マックス(フェルスタッペン/レッドブル)には彼らしい攻撃的スタイルがある。そしてベッテル(フェラーリ)には勝利を目指すドイツ人気質がある。だが、ダニエルも間違いなく彼らと肩を並べる存在だよ」