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【ドリフト】第2回ドリフト世界一決定戦は海外勢が表彰台独占!初代王者川畑や日本勢敗退

2018年11月05日(月)19:08 pm

11月4日(日)に東京・台場で開催された「第2回FIAインターコンチネンタル・ドリフティング・カップ(FIA IDC)」で、ロシアのゲオルギィ・チフチャン(通称ゴーチャ)が、13の国と地域から集まった20人のトップドライバーたちを抑え、見事優勝した。

2位はスイスのイヴ・メイエー、3位がタイのチャナッポン・ケードピアム(通称エス)だった。

昨年の初回大会からコースレイアウトや採点方法が大きく変わった今回の大会。採点においてはFIA(国際自動車連盟)の意向もあり、エレクトリック・スコアリング・システムを参考数値として使用しつつも、審判員が点数をつけるヒューマンジャッジが重視されることになった。

■ソロラン

決勝日は途中から雨が降り、一部ウエットコンディションでの走行となった。バトルトーナメントに進むトップ16を決めるソロランはドライで、ドライバーは少しでも高得点を得ようと全力で走行した。

ソロランは、「ライン、アングル(角度)、スタイル」の3項目を3人の審判員が評価し、点数をつけた。点数の配分は、ライン、アングル、スタイルがそれぞれ30点ずつ、そして速度(振り出し&平均)が10点だ。

ソロラン序盤のグループAでは、昨年の優勝者、川畑真人が85点というトップスコアを記録。しかしグループBで藤野秀之が86点を獲得し、ゴーチャが1本目で88点、2本目で95点という驚異的な得点を獲得し、川畑は徐々に順位を落とした。

その後もソロランでゴーチャの得点を超える選手は現れず、2位はマルコ・ザコリル、3位はイヴ・メイエーとなった。昨年4位だった横井昌志はレース開始直後にクラッシュし、残念ながら0点で終っている。

■バトルトーナメント

ソロランの上位16名が出場するバトルトーナメントは、2台ずつの対決で、それぞれ先行と後追いを1本ずつ走行。1セット終了した時点で、3人の審判員が良かったと思う方に票を入れ、票を多く獲得したドライバーが勝者となる。ウェットコンディションで行われたため、速度よりもドライビングの正確性が最重要視されることとなった。

準々決勝の1戦目はロシア出身ドライバー対決となり、ゴーチャが、昨年2位でロシア・ドリフトシリーズ・チャンピオンのアルカーディ・ツァレグラツェフに勝利。

川畑はマシントラブルでリタリアを喫し、イヴ・メイエーが準決勝に進むという意外な結果となった。

日産シルビア同士の戦い、ゴーチャと末永直登の準決勝は接戦で会場を沸かせた。2本目の走行で、先行の末永が振り出した際、ゴーチャのマシンが接触し、末永を前に押し出すというハプニングがあり、1本目と合わせての判定が難しくなったため、審判員は”One more time(再バトル)”を要求。

再戦の1本目はゴーチャがほぼ完ぺきだったのに対し、末永は痛恨のミス。2本目では、ゴーチャが末永にピッタリ接近して走り、決勝に進んだ。

もう片方の準決勝は、おそらく世界大会でここまで上がってくるとは予想されていなかったケードピアムとメイエーの対決。1本目は接戦だったが、2本目でケードピアムがメイエーに接触し敗退。

決勝は、スイス対ロシアの対決となった。スイスのメイエーは今大会期間中、驚くほど大きな成長を見せたが、ロシアの強豪ゴーチャの優勝を防ぐことはできなかった。

■ゲオルギィ・チフチャン(優勝)「日本はドリフトの聖地」

「今回の大会は記念すべきイベントとなりました。ソロランの結果から、バトルトーナメントの早い段階で同じロシアの仲間と戦わなければならないと分かっていました。私にとっては一戦一戦が大切で、今回このような成績を残すことができたことに感謝しています。

日本のこのコースは、まさにドリフトの「聖地」ですし、私のマシンもこのコースにピッタリ合っていたので、とにかくベストを尽くそうと思いました。本当は準決勝や決勝でロシアの仲間と戦いたかったですが、昨年はツァレグラツェフに負けたので、今回はリベンジを果たせた気がします。」

■イヴ メイエー(2位)「僕はドンキーコングのようだった」

「正直、今朝目覚めた時は、まさかこのような順位で終えることができるとは全く思いませんでした。世界各国のトップドライバーに囲まれて、私は”ドリフトキング”ではなく”ドンキーコング”のような感覚でした。

しかしレースを終えて、“ドリフトキッド”までは成長できた気がしますし、今後さらに成長したいと思います。

今回は、素晴らしいオーガナイザー、最高のコース、ファンに囲まれて、本当に最高でした。ドリフトを愛し、良いドリフトを見たいというファンに囲まれて競技をするのは最高です。日本で行われるFIA IDCへの参加を決めて本当に良かったと思います。」

■S・チャナッポン・ケードピアム(3位)「ウェットの方が好き」

「ソロランでは2回ともマシンのトラブルで良い結果が残せなかったので、バトルランのためにマシンを大幅に調整しました。実は私はウェットの方が好きなのです。数年前にも、ドライの予選では16位だったのに、決勝で雨が降り、優勝したことがあります。今回も運よく3位を獲得できて非常にうれしいです。」

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