フェラーリの新CEOに就任したルイス・カミレリが、2021年以降のF1参戦契約にサインする準備はまだできていないと主張した。
前会長セルジオ・マルキオンネの死去にともなってフェラーリのCEOに就任した63歳のカミレリだが、F1オーナーであるリバティ・メディアが2021年以降に向けてどういう技術ルールや賞金分配システムを導入するつもりなのか今は様子を見ているところであり、フェラーリが必ず契約を結ぶという保証はできないとしている。
現在、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)、F1オーナー、そして各F1チームの間にコンコルド協定と呼ばれる契約が結ばれており、それに基づいてF1の技術面や収益金分配に関する事項が運営されている。
現在結ばれているコンコルド協定は2020年までとなっており、現在F1オーナーのリバティ・メディアが中心となって2021年以降の新たな運営計画と各チームと結ぶ契約の草案を検討しているところだ。
「(F1の)技術、財政、そして運営に関する話し合いが行われているよ」
イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』にそう語ったカミレリは次のように続けた。
「我々としては将来に向けた原則的目標に関する基本的合意はあると信じている。だが、どうやってそれを実現するのかということについての詳細なビジョンに関してはまだまったく見えていない」
「進歩はある。だが、あらゆることが盛り込まれ、全チームがサインできるような合意に達するにはまだほど遠いよ」
「私も、期限内には合意に到達できるだろうとまだ楽観的に考えている。だが、フェラーリとしてはF1がモータースポーツにおいて最高の技術競争の場であることを損なうようなものであってはならないという主張を続けるつもりだということを付け加えておきたい」
そう主張したカミレリは、次のように付け加えている。
「利害の対立があるのは明らかだ。リバティはもっと金を稼ぎたいと考えているし、各チームもそれは同じだ。だから、我々はみんな少し待っているところだよ」