レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、来シーズンにはマックス・フェルスタッペンに勝てるクルマを与える必要があると語った。
■レッドブル離脱もうわさされるフェルスタッペン
最近、今季のレッドブルのパフォーマンスや信頼性の低さに失望した19歳のフェルスタッペンがフェラーリへの移籍を望んでいるようだとのうわさがささやかれている。
第3戦バーレーンGPと第5戦スペインGPをマシントラブルによるリタイアで終えていたフェルスタッペンだが、さらに第7戦カナダGPから第9戦アゼルバイジャンGPまで3戦連続でリタイアとなり、そこまでの9戦で完走できたのはわずかに4レースだけという悲惨な結果となっていた。
そのフェルスタッペンも第10戦として迎えた前戦イギリスGPでは久々に4位完走を遂げることができた。これにより少しほっとしたかと質問されたホーナーは、「そう言えるだろうね」と認めている。
■フェルスタッペンはまだ発展途上
最近目に見えてチームへの不満が高じていることが分かるフェルスタッペンだが、メディア対応などにおいてもいら立ちを隠そうともしないようなことも増えている。そのことについてオランダの『Algemeen Dagblad(アルゲメン・ダグブラッド)』紙から質問を受けたホーナーは、次のように続けた。
「彼がいくらか感情的になったのは確かだ。とりわけ、ひどいレースのあとで口元にマイクを突き付けられたりすればね。だが、彼は常に自制的でもあるんだ」
「彼のキャリアにおいて、今はまだ人格形成の段階なんだ。なぜならF1は単にラケットやバット、あるいはボールだけに頼るスポーツではないからね。だから彼はこれからさらに強さを増して、より完成されていくだけだよ」
■レッドブルも着実に改善できている
ホーナーは、今季はあまりいいスタートを切ることができなかったものの、少なくともレッドブルのペースやパフォーマンスは着実に進歩しつつあると次のように主張した。
「バルセロナ(第5戦スペインGP)以降、あまり期待できないと考えていたシルバーストン(第10戦イギリスGP)も含め、すべてのレースで本当に進展を図ることができている」
■フェルスタッペン引き留めには勝てるクルマが必要
ホーナーはさらに、いろんなうわさがささやかれてはいるもののフェルスタッペンが来季もレッドブルに残留することは間違いないと主張。だがホーナーは、レッドブルが2018年には勝利が争えるクルマを用意する必要があるのも事実だと認めている。
「将来のことについての話を始める前にマックスに勝てるクルマを与えることができるかどうかは我々にかかっている」
そう語ったホーナーは、次のように付け加えた。
「もしそれができれば、マックスが我々以外のチームで走りたいなどと思うことはないはずさ」
レッドブルとフェルスタッペンの現在の契約は2019年までとなっている。