F1公式タイヤサプライヤーであるピレリが、来年から新たな幅広タイヤが導入されるに当たり、各F1チームがどういうタイヤの使い方をしているかということに関する監視をさらに強化していきたいと考えているようだ。
走行中にタイヤが破裂するなどの事故が何度か発生したことにより、ピレリでは現在各チームに対し指定の空気圧以下とすることを禁じており、これに違反するとペナルティーが与えられることになっている。
■走行中に空気圧を下げる技術を持つチームも?
タイヤ空気圧が高くなればタイヤの接地面積が減少するためグリップは低くなる。現時点で指定されている高い空気圧に対してはドライバーやチームの評判も良くないのが事実だ。
だが、今季までは、レーススタート前に空気圧のチェックが行われているだけで、実際に走行を開始した後で各チームのタイヤ空気圧がどのように変化するかは不明だ。うわさでは、走行中に空気圧を下げる技術を開発したチームもあるのではないかとも言われている。
■新たな対策を講じるとピレリ
こうしたうわさがあることを受け、ピレリでは来季から各F1チームの走行中のタイヤデータをリアルタイムでモニターできるようにすることを目指している。
ピレリのF1責任者であるマリオ・イゾラは、ブラジルの『UOL(ウニヴェルソ・オンライン)』に次のように語った。
「我々としては、彼ら(F1チーム)が我々の指示を守っているかどうかを確認するためにこれまでとは違うやり方を導入する必要がある」
「これまでは、我々は最初の空気圧を指定することができるだけだった。そしてその後のことは管理できていない」
「当然ながら、我々はレース中のタイヤの空気圧がどうなっているかに関心を持っている。だから、それをリアルタイムでモニターできる手段を講じることができれば、誰にとってももっと正確で良いものになるはずだ」
うわさによれば、ピレリでは実際にF1カーが走行を行っているときにタイヤ空気圧が下がったことを検知できる技術と手段を考え出したようだと言われている。