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メルセデスAMG 同士打ち防止に向けて罰金や出走停止ペナルティーも?

2016年07月05日(火)20:07 pm

メルセデスAMGが、今週末に行われるF1イギリスGP(10日決勝)の開催前に、今後に向けてチームメート同士のクラッシュ発生を防ぐための手段を決定することになるようだ。

●【結果】F1オーストリアGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数

■度重なる同士打ちにチームオーダー導入か

先週末にレッドブルリンクで行われたF1第9戦オーストリアGP決勝のファイナルラップでニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンがクラッシュを演じたが、こうした事態となったのは第5戦スペインGPに次いで今季2回目だ。

イタリアの『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』は、今回のレッドブルリンクでの出来事が示したものは、メルセデスAMGが「2人のドライバーにお互いに対する尊敬の念がまったくない」という問題を抱えていることだと書いている。

メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)はオーストリアを去る際、今後チームオーダーの導入も検討せざるを得ないだろうと語っていた。

■罰金や出場停止ペナルティーも検討との情報

だが、『Telegraph(テレグラフ)』が報じたところによれば、メルセデスAMGでは単にそれだけではなく、かなりの額の罰金導入や、レース出走禁止といった強硬な防止策の導入も検討しているという。

今季F1タイトル3連覇と自身4度目の戴冠(たいかん)を狙うハミルトンは、チームオーダーが導入されることなく、これまで同様にチームメート同士が自由に戦える状況が継続されることを期待していると語っている。もしチームオーダーが導入されれば、自分自身もレースが楽しめなくことに加え、ファンの楽しみさえ奪ってしまうことになるというのがその理由だ。

■チームオーダー反対派のラウダも「議論の余地なし」

だが、これまで絶えずチームオーダーの導入に否定的な考えを示していたメルセデスAMG非常勤会長のニキ・ラウダでさえ、今後はチームが厳しい決断を行うことも必要だと考えている。

「我々は(2014年に)スパ(ベルギーGP)で起きたクラッシュの後で明確なルールを策定していた。だが、今回バルセロナ(スペイン)とオーストリアでまた同じことが起きてしまった。つまり、それはもう機能しないということだ」

『Bild(ビルト)』にそう語った伝説的元F1ドライバーでもあるラウダは、そうしなければフェラーリに足をすくわれてしまう危険性すらあるとドイツのテレビ局『RTL』にも次のように語っている。

「フェラーリがそこまで来ているんだ。議論の余地はないよ」

■メルセデスAMGがチームオーダーを導入すればレースはさらに退屈に

ライバルチームであるレッドブルのクリスチャン・ホーナー(チーム代表)でさえ、今後この2人を組ませ続けることは難しくなるだろうと語っている。だがホーナーは、チームオーダーを導入するのも間違いだと次のように付け加えた。

「彼らはほかの者たちに比べて十分過ぎるほどのアドバンテージを持っているし、ああしたライバル同士の争いはこのスポーツにとってはいいことだからね」

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