フェラーリのチーム代表を務めるマウリツィオ・アリバベーネが、来週末にモントリオールで開催されるF1カナダGP(12日決勝)では必ず巻き返してみせると語った。
【結果】F1モナコGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数
■レッドブルに足をすくわれたフェラーリ
今季はF1タイトル獲得を目標に掲げているフェラーリだが、信頼性の問題もありスタートダッシュに失敗。直近の2レースでは最強のライバルであるメルセデスAMGに追いつくどころか、レッドブルの後塵(こうじん)をも拝す状況となっている。
フェラーリの母国イタリアのメディアは現在の状況を「重大な危機」であるとさえ表現しているが、アリバベーネは今後必ず反撃に転ずることができるはずだと考えている。
「カナダに向けていくつかの開発を加速させるつもりだ。これまでとは違うフェラーリが見られるはずだよ」
『Speedweek(スピードウィーク)』にそう語ったアリバベーネは、次のように付け加えた。
「競争力を高めるために、我々はすべてのレースで改善を果たす必要がある。それが今計画していることだ」
■現在の問題はタイヤマネジメント
アリバベーネは、現在フェラーリが抱えている最大の問題は、予選の序盤と終盤にかけて、ピレリタイヤをうまくその性能を発揮できる“ウィンドウ”の中に留めておくことができなくなるという謎の現象が起きていることだと示唆し、次のように続けた。
「Q1では最速タイムを刻みながら、それをQ2とQ3で再現することができないというのは不合理だ。シャシーとタイヤの温度や空気圧の間で何が起こっているのか詳しく分析する必要がある」
最後に、今のフェラーリはすでに最近調子を上げてきたレッドブルに立場を逆転されてしまったのではないかと尋ねられたアリバベーネは、笑いながら次のように答えている。
「もしフェラーリにとっての問題がレッドブルだとしたら、私はすぐに家に帰ることにするよ」