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ドライバーの公開状に便乗したF1ボス

2016年03月25日(金)16:57 pm

F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、F1ドライバーたちが出した公開状への回答という形で現在のF1運営体制再編が必要だと主張した。

今週、F1ドライバーによる任意団体であるGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)が公開状を出し、現在のF1運営体制を批判した。その批判の対象には、当然ながらF1運営責任者であるエクレストンも含まれていると理解されている。

だが、85歳のエクレストンはその公開状に対して文書で返答を行い、その中で次のように語っている。

■ドライバーの意見は正しいとF1ボス

「必ずしもあなた方と常に意見が一致するわけではない。だが、F1における意思決定プロセスが時代遅れであり、健全な体質となっていないということに関しては間違っていない」

実際のところ、F1最高責任者であるはずのエクレストン自らが現在の意思決定構造に対して批判的コメントを行ってきたことはよく知られている。

かつて自分が前FIA会長のマックス・モズレーとともに強大なパワーでF1を動かしていた時期に比べると、現在のFIA(国際自動車連盟)会長であるジャン・トッドが民主的な運営方法を重要視していることにより、結果としてF1をだめにしてしまっているというのだ。

■意思決定構造の再構築を主張するエクレストン

エクレストンは回答文書の中で次のような主張を展開した。

「あなた方が述べたように、我々はF1のオーナーやすべての関係者に対し、現在の統治体制を再構築するよう訴えかけなくてはならない」

エクレストンが特に問題視しているのは、現在ではメルセデスやフェラーリといった自動車メーカーがF1における意思決定に大きな力を持っているということだ。エクレストンは、これまでにも自動車メーカーが実質的に“カルテル”を組んでF1を牛耳っていると批判している。

■カルテルの事実などないとトップチーム

だが、フェラーリのチーム代表を務めるマウリツィオ・アリバベーネは、そうした批判は「ばかばかしい限りだ」とメルボルンでコメント。

メルセデスAMGのビジネス部門エグゼクティブディレクターのトト・ヴォルフも、「バーニーは議論が上手だし、論争を引き起こすのも得意だからね」と語り、次のように付け加えた。

「チームの一部は世界的な多国籍企業の一員だし、我々は非常にまじめにコンプライアンス(法律などの順守)を実践している。つまり、それ(カルテル疑惑は)は見出しをにぎわせているだけの話で、実際にはそんなことはないよ」

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