ベテランF1ドライバーのフェリペ・マッサが、所属するウィリアムズでは2016年シーズンを迎えるにあたり、新しいノーズとフロントウイングをできるだけ早く投入したいと考えていることを認めた。
■新ショートノーズ導入計画を進めるウィリアムズ
今季の各F1チームの新車には、ウィリアムズが先んじて採用したものとよく似たショートノーズが施されている。だが、そのパイオニアであるウィリアムズの2016年型車は、2015年型車と見分けがつかないほどよく似たものとなっている。
だが、チーフテクニカルオフィサーのパット・シモンズは、近いうちにさらに攻撃的なショートノーズを導入する計画であることをほのめかし、そのためにはF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)によって義務付けられているクラッシュテストに合格することが必要だと語っていた。
■早期のクラッシュテスト合格を期待するマッサ
マッサは、開幕戦F1オーストラリアGP(20日決勝)に投入する2016年型車FW38は、さらに変更が加えられたものになるだろうと『Globo Esporte(グローボ・エスポルチ)』に次のように語った。
「ボディーワークのリア部分を変更したものをオーストラリアで使うことになるはずだ。それに加えて細かい変更も行われる」
「興味深い変更はフロントウイングだね。だけど、それを使えるようにするにはクラッシュテストに合格する必要があるんだ。できる限り早くそうなることを期待しているよ。それはクルマにとっていいことだからね」
■空力はもっと改善できるはず
メルセデスAMG、フェラーリ、レッドブル、マクラーレンといったビッグチームに比べれば、予算規模もかなり小さい独立系チームであるウィリアムズだが、2014年と2015年には2年連続でチームランキング3位となっている。
マッサは、そうした成績を維持するために、もっと改善が可能なエリアは空力だと指摘している。
「僕たちも改善してきたけれど、さらに改善することが可能だよ」と語ったマッサは、次のように続けた。
「今のクルマはダウンフォースも大きくなっている。だけどストレートではまだ最速ではないと思っている。つまり、僕たちはもっとダウンフォース面でクルマの改善ができるはずだということさ」
■まだフェラーリよりメルセデスAMGが上
開幕戦のオーストラリアGPではどういう順位になると考えているかと質問されたマッサは、「どこかに賭けろというのなら、僕はメルセデスAMGがフェラーリの前に出るほうに賭けるよ」と答え、次のように付け加えた。
「そして、僕たちが3番手につけるチャンスも大きいと思っている。もちろん、確実にそうなるとは言えないよ。だけど、そうなればかなり前向きな結果だと言えると思う。当然ながら、僕たちとしてはもっと上を目指してはいるけれどね」