現役時代に4度F1チャンピオンになったことで知られる元F1ドライバーのアラン・プロストが、今のF1の状況ではまたF1チームを持ちたいとは思わないだろうと語った。
■F1チーム運営に失敗した経験を持つプロスト
プロストは、現役引退後に自らのF1チームを立ち上げ、5シーズンにわたってF1を戦ったことがある。リジェを買収して1997年にプロスト・グランプリを設立したプロストは、2年目には無限エンジンからプジョーエンジンにスイッチ。最後のシーズンとなった2001年にはエイサーという名称でフェラーリエンジンを搭載したという経緯がある。
結局、チームは2001年シーズン後に破産。プロストのF1チームオーナーとしての夢はそこで終わっている。
現在ルノーのアンバサダーを務めながら、フォーミュラEに共同設立者としてチームを送り込んでいるプロストは、『Speedweek(スピードウィーク)』に対し、もう2度とF1チームを持とうとなどは思わないと次のように語った。
「強力なパートナーやメーカーの支援を受けられることが必要なんだ」
「小規模チームがもっとチャンスを得られるようにするには、ルールの変更が必要だよ。現在の状況では、それは不可能だがね」
■ハースは異なる発想を持ち込んだ
だが、今年からF1参戦を開始するアメリカのハースは、最初からフェラーリとの密接な関係を築くという賢いやり方を選択した。
「彼ら(ハース)は、我々とはまったく異なる発想で進めたんだ」
そう語ったプロストは、次のように付け加えた。
「実質的にはフェラーリのBチームだが、それによって彼らもかなりやりやすい状況となっている」