F1で苦戦の続くホンダエンジンに対する風当たりが強まっている。
イギリスの『Daily Mail(デイリー・メール)』は、マクラーレンがホンダの八郷社長にあてた書簡で、ホンダF1プロジェクト総責任者である新井康久の解任を求めたと6日(日)に伝えている。
■イタリアGP予選後にメディアから厳しい追及
マクラーレンは、F1イタリアGP(6日決勝)の予選でもQ1敗退に終わった。
予選後は記者から新井に対して、ドライバーにキャリアを無駄にさせていることを謝罪するかといった厳しい質問が相次いだ。
辞職する意志を聞かれると、「それには答えない」と新井は話している。
また、新井は「何がわれわれのパワーユニットの弱点なのかはすでに突きとめた。来季に向けた開発をもう始めている」と明かしている。
同じようにエンジンで苦しんでいるレッドブルは、ルノーとの決別を模索している。
マクラーレン・ホンダも最終的には同じ道をたどるのかと聞かれると、チーム代表のエリック・ブーリエは次のように答えた。
「そうした疑問はわれわれには生じない」
「別のチーム(レッドブル)は優先されたカスタマーに過ぎないが、われわれはホンダのファクトリーチームだ」
■ドライバーの声
予選後にフェルナンド・アロンソは、Q2進出に必要だった0.6秒について次のように説明している。スペインの『El Confidencial(コンフィデンシアル)』が伝えた。
「このコースにはコーナーが6つしかない。そこで0.3秒ロスしているのがデータから分かる」
「残りの0.3秒はストレートだ」
「ストレートでは、ただスロットルを踏んで、ステアリングを真っすぐにしているしかない」
しかし、非難をしていても仕方がないとアロンソは話す。
「自分たちの傷を指さすことはしない」
「プロらしく振る舞い、沈黙を保たなければ」
チームメートのジェンソン・バトンは、今後に期待を寄せる。
「スパ(第11戦ベルギーGP)とモンツァ(イタリアGP)ではこんなふうだろうと分かっていた。それなのに、こうやって話し合っている。シンガポールで5位、6位になったら、すべてが落ち着くよ」