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いら立ちを隠せないグロージャン

2015年06月14日(日)7:48 am

金曜フリー走行1回目の出走チャンスを奪われているロータスのロマン・グロージャンが不満の声をあげている。

グロージャンは最近、今季は金曜フリー走行1回目で控えドライバーにシートを譲らなくてはならないケースが増えており、それがレースに向けた準備に大きな影響を及ぼしていると認めていた。

今季は、控えドライバーのジョリオン・パーマーが、グロージャンに代わって各レースの金曜フリー走行1回目を担当することが多くなっているが、直近の2レースである第6戦モナコGPと、第7戦カナダGPにおいてはパーマーの出番はなかった。

だが、パーマーのマネジャーは、来週末に開催されるオーストリアGP(21日決勝)以降、第12戦のイタリアGP(9月6日決勝)まで、ヨーロッパで行われる5レースには再び24歳のパーマーが金曜フリー走行1回目を担当することになると発表している。

「いい仕事をして、今後のレースに向けてさらに進展が果たせるようにしたいと思っている」とパーマーはコメントしている。

だが、ここまでずっとパーマーに金曜フリー走行1回目でシートを明け渡してきているグロージャンは、チームメートのパストール・マルドナードも公平にそれに協力すべきだとの不満を抱えてきており、ロータス内部に不協和音が響き始めているとも伝えられている。

しかし、PDVSA(ベネズエラ国営石油会社)から巨額の資金をチームに持ち込んでいるマルドナードは、自分の契約によって今季のすべてのレースにおいて、すべてのセッションに走行できることが保障されていると主張。自分のシートをパーマーに貸し与えるつもりはまったくないようだ。

4月には、グロージャンもチームが財政状態にあることは分かっており、元F1ドライバーであるジョナサン・パーマーの息子が持ち込む資金がチームにとっては重要なものだということは理解していると次のように語っていた。

「現在は非常に厳しい経済状況になっているし、F1を続けることは簡単なことじゃないんだ。チームとしても予算を賄うためには可能な限りの手段を講じるしかないんだよ」

だが、今後さらに多くのレースで、金曜フリー走行1回目をガレージから指をくわえて見ているしかない状況となることが明らかとなった今、グロージャンの不満もさらに大きくなってきている。

「ものすごく大きな影響を受けることになるよ」

29歳のグロージャンはそう語ると、次のように付け加えた。

「フリー走行1回目では、普通そこで新しい空力パーツを試すんだ。そこでそれについてのイメージを得ることができ、フリー走行2回目でセットアップの変更に取り組むことができるのさ」

つまり、そのレースで最初のセッションでの走行ができないことにより、「的確なセットアップを選択したり、夜の間に変更を加えたりする作業が非常に難しくなる」ということだ。

グロージャンは次のように締めくくっている。

「本当にその影響は大きいよ。今は公式テストの回数も制限されているだけに、クルマに乗る時間が長ければ長いほどいいに決まっているからね」

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