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ルノーエンジン勢、今後のペナルティーの影響は?

2015年06月14日(日)8:30 am

ルノーエンジンを搭載するレッドブルやトロロッソでは、今後5基目のエンジンを投入することによる10グリッド降格ペナルティーを受けることが確実な状況となっている。

だが、ルノーは、それによる影響はそれほど大きくはないはずだと主張している。

■レッドブル、オーストリアGPで10グリッド降格

今年のルールでは、全19レースを4基のパワーユニット(エンジンとエネルギー回生システムなどで構成されたコンポーネント)で戦うことが定められている。これを超える数のエンジンを投入すれば、相応するグリッド降格ペナルティーが科されることになる。

だが、シーズン序盤に度重なる信頼性の問題に見舞われたことにより、ルノーエンジンを搭載するレッドブルとトロロッソではすでに4基目の使用に踏み切っていた。そして、前戦F1カナダGP(第7戦)では、マックス・フェルスタッペン(トロロッソ)がついに今季5基目となるエンジンの投入を行い、グリッド降格ペナルティーを受けるに至っている。

そして、レッドブルでも、ホームレースとなる来週末のオーストリアGP(21日決勝)でダニエル・リカルドとダニール・クビアトの2人が5基目のエンジンを搭載し、グリッド降格ペナルティーを受けることになると認めている。

■今後はパフォーマンスを向上するとルノー

だが、こうした状況にもかかわらず、ルノーのF1プロジェクト責任者であるシリル・アビテブールは楽観的だ。

アビテブールは、ルノーでは信頼性の問題解決にはこぎつけており、「今季の残りのレースではパフォーマンスを向上させる計画を進めていく」と語っている。

アビテブールは、レッドブルやトロロッソが受けることになるグリッド降格ペナルティーに関しても、それですべてが終わるわけではないと最近次のように主張していた。

「我々としては、それほど大きなペナルティーだとは考えていないんだ」

「大きな不満があることは分かっている。だが、追い抜きが簡単で、クルマにあまり合わないサーキットでの10グリッド降格であれば、レース中に順位をあげていくこともそれほど難しいことではない」

「だから、顧客チームに対しては申し訳なく思うが、それによって選手権の様相が大きく変わるとは思っていないんだ」

■結果的に大きな差が出なかったカナダのグリッド降格

実際のところ、フェルスタッペンは、カナダでは前戦モナコで起こしたクラッシュによる5グリッド降格と、エンジン交換による10グリッド降格が科せられることになっていた。さらに、予選を12番手で終えていたフェルスタッペンはそのグリッド降格をすべて消化することができないため、レース中に10秒ストップペナルティーが科されることになっていた。

しかし、19番グリッドからスタートしたフェルスタッペンは、最終的には15位でカナダGPを終えている。チームメートのカルロス・サインツが12位、レッドブルのダニエル・リカルドが13位だったことを考えれば、確かに、それほど大きな差にはならなかったとも言えるだろう。

このフェルスタッペンのカナダでの走りに関し、トロロッソのチーム代表であるフランツ・トストは次のように語った。

「マックスはすごくいいレースをしたよ。あれほどのペナルティーを受けたにもかかわらず、追いつくことができたんだからね」

次戦オーストリアGPでグリッド降格を受けることになるレッドブルだが、ホームレースで5基目となるエンジンの投入を決めた背景には、今季のレッドブルF1カーの特性に最も合うと考えられている第10戦ハンガリーGP(7月26日決勝)に向けて調整を進めていくためだと考えられている。

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