18日(金)に上海で開幕した今季の第5戦中国GPだが、初日の金曜日は何とかドライコンディションのもとに2回のセッションを終えることができた。だが、土曜の予選と日曜日の決勝は雨になりそうだとの予報が出ている。
もし雨になれば、ここまで開幕3連勝を飾っているメルセデスAMGのライバルチームたちにもチャンスが生まれる可能性があるだろう。
だが、もしこのまま雨が降らず、決勝がドライコンディションのもとで行われることになれば、今回もまた激しい先頭争いを繰り広げることになるのはルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)と、そのチームメートであるニコ・ロズベルグということになりそうだ。
しかし、かつては友人どうしだったこのふたりだが、どうやら2014年のタイトル争いに向けたプレッシャーから、その関係に変化が生じてきているようだ。
2週間前のバーレーンGPでハミルトンに次いで2位で終わっていたロズベルグだが、その後ハミルトンに対して、電話やEメール、あるいはテキストメッセージなどで「何らかの連絡」はとったかと尋ねられたロズベルグは、「いや、何も」と答えた。
バーレーンGP決勝でホイール・トゥ・ホイールの戦いを繰り広げていたとき、ロズベルグはピットに対して無線で、ハミルトンのドライビングは「ありえない」と伝えていた。
ロズベルグは、17日(木)にそのことを否定はしたものの、ふたりは誤解を解くために話し合う必要があるだろうと認めていた。
そして翌18日の金曜日、ロズベルグは次のように語った。
「うん、僕たちは腰を落ち着けてすべて話し合ったよ。もう全部過去のことだし、これからは何の問題もないよ」
だが、実際にそういう結論に至ったのかと尋ねられたハミルトンは、首を横に振りながら「いいや」と答えている。
ロズベルグも、ふたりの間のライバル関係は日増しに「緊張度」を増していると認めている。そして、ふたりの上司であるメルセデスAMG技術担当エグゼクティブディレクターのパディ・ロウは、2014年の今後のレースが進むにつれ、そのことには十分に注意を払っていかなくてはならないだろうと『Guardian(ガーディアン)』に対して次のように述べた。
「すでにその(緊張関係の)兆候は目にしている。彼らは勝てるクルマを手にしているし、どちらも勝ちたいと思っているからね。そのことには1年を通じて慎重な対応が求められると思っているよ」