先週スペインのヘレスでチームやエンジンメーカーが4日間にわたって新車を初めて走らせたかたわら、ピレリも新型F1タイヤをテストした。だが同社いわく、性能を評価するには時期尚早だそうだ。
走行中に破裂を起こしたり、減りが不安定かつ過剰と評されるなど、ピレリにとって2013年は悪夢のようなシーズンだった。
ヘレステストを終え、ドライバーは新型ピレリタイヤについて、どう考えているだろう。ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)の話をきいてみよう。「(2014年型)タイヤは、少しだけよくなっているね」
「より長持ちするんだ。30周走ったあとも減り方はずっと少ない」と、イギリスのテレビ局『Sky(スカイ)』に語るハミルトン。「でもほかのタイヤと同様、相変わらずオーバーヒートするね」
そんなハミルトンのコメントにピレリは異を唱(とな)える。ヘレスでは走り込みが足らず、「まともなタイヤテストができていない」からだ。
『Speed Week(スピードウィーク)』によると、テスト最終日に予定されていたピレリのモータースポーツ責任者ポール・ヘンベリーの記者会見は、ヘレスで十分な収穫を得られなかったとして中止となった。
「今回のテストはタイヤがメインではなかった」
「きたるバーレーンの合同テストでは、彼ら(チーム)も多少、タイヤに時間を割けるはずだ。ヘレスで表面化した問題は、2週間のマシン開発で解消されるだろう」とヘンベリーは語っている。