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スポーツの生気を抜くにもほどがあるとベルガーが現代のF1にもの申す

2014年01月14日(火)11:51 am

2014年シーズンの最終戦に導入される「ポイント2倍」のシステムについて、元F1ドライバーでチーム代表経験もあるゲルハルト・ベルガーは、はっきりと意見を語る。新規則を「ナンセンス」だと切り捨てている。

おそらくベルガーは、何よりもレースに対して純粋なのだろう。F1が抱える最大の問題についてきかれたベルガーは、スポーツの生気を抜くにもほどがあると、次のように指摘する。

「私のドライバー魂は、F1マシンに650や750馬力は少なすぎだといっている。完ぺきな空力、広大な退避エリア、ドライバーを補助する電子システムの数々。いくらなんでもやりすぎだよ」

「私の時代は、パーフェクトな予選ラップを決めたらチームメートを1秒上回っていたなんてザラだった。何しろストレートの速さといったら強烈だったよ」

「安全第一はよしとしよう。それは当然だ。とはいえ、マシンもサーキットも安全に作りすぎだ。エンジンぐらいは昔みたいに1000馬力あったっていいじゃないか」

「MotoGPみたいに、ファンが見て“あんなのに乗れるか”っていうぐらいのマシンじゃなきゃいけないよ」

もちろんベルガーだって今は時代が違うのは承知のうえだ。環境への配慮はもちろん、何ごともコンピューターで制御されている時代。今年FIA(国際自動車連盟)が導入する新シリーズ、フォーミュラEがそのうちモータースポーツの頂点とならないとも限らない。

「その可能性はあるね」と、ベルガーは語りこう続けた。「フォーミュラEにかかわってみる気はないかときかれたことがある。でも断ったよ。私にとってあれはモータースポーツじゃない」

「私は、自分のマシンを誇りとする時代の人間だ。より幅の広いタイヤを履き、エンジンをチューニングし、大きなウイングを付けて走る。それが私のマシンさ」

「現代のマシンは完ぺきすぎて、手を入れたらかえって悪くなってしまう。ディスコで派手に踊ったら女の子に目立ちたがりと思われる、今はそんな時代だ」

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