ミハエル・シューマッハがスキー事故のため昏睡状態に陥ってから9日目を迎えた6日(月)に、その状態に明るい兆しが見えたといくつかのメディアが報じた。
ドイツの主要通信社やテレビ局などを含む複数の信頼できるメディアが、マネジャーであるザビーネ・ケームが、シューマッハが生命の危機からは脱したと語ったと報じた。
スペインの『El Mundo(ムンド)』は、次のようなケームのコメントを引用している。
「少しほっとしました。家族にとって、状況は落ち着いてきています」
「これは、これから先の長い(治療)期間の始まりですが、ありがたいことに、危険は少なくなっています」
「一番危険な時期は通り過ぎました」、とケームは付け加えた。
『SID通信』、そしてドイツの主要日刊紙である『Bild(ビルト)』は、シューマッハに近い匿名の関係者が、シューマッハの容体には間違いなく「わずかな改善」が見られたと語ったと報じた。
『Bild(ビルト)』は、3日(金)に、かつて7度F1チャンピオンに輝いたシューマッハが「生命の戦いに敗れたようだ」との非公式情報が流れていたことからすれば、これは劇的な変化だと報じた。
しかし、『Bild(ビルト)』は、3日に行われた脳のスキャンは「最悪」だったと付け加えている。
ケームは、さらにドイツのテレビ局『Sky(スカイ)』に次のように語った。
「彼の状態は依然として重体です。しかしながら、週末の間に安定しました」
「差し迫った生命の危機からは脱しました」
イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は、ケームが、シューマッハの家族は今週初めに「ほっと一息つくことができた」と語ったと報じている。
そして、シューマッハの治療にあたっているジャン・フランソワ・ペイヤン医師も、「まだ危険な状態は続いていることは強調しておくが、確かに深刻な状態ではなくなった」と語っている。
『RTL』の記者であるフェリックス・ゴーナーは、「ザビーネ・ケームが電話で、初めて、ミハエル・シューマッハが生命の危機からは脱したと語ってくれた」と書いた。
治療にあたっているグルノーブルの病院による公式な声明も、以前よりも明るい兆しがうかがえるものとなっている。
その声明には、シューマッハの「臨床状態」は「安定」しているものの、「しかしながら、医療チームはミハエルの状態が重篤であると考え続けていることを強調している」と記されている。
その後、ケームは、シューマッハが生命の危機から脱したと彼女が語ったという報道を否定し、次のように語った。
「私は、彼が危機を脱したという表現をした記憶はありません。医師によって出された声明を参照してください」