2013年シーズン残りわずか2戦という段階でチーム放出が決定したセルジオ・ペレス(マクラーレン)は、難しい状況に追い込まれた。
23歳の若さでF1キャリアを終える可能性もあるペレスだが、今のところ公式には、マクラーレンについて当たり障りのないコメントをしている。一方、マクラーレンも、ペレスの貢献と才能をたたえた。
この状況について、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌の記者ミハエル・シュミットは、次のように批判している。「ペレスはマクラーレンに対して、希望を聞いてもらったかのように感謝の言葉を述べた」
「そしてマクラーレンは、いったいどうして別れるのかと不思議になるほどペレスを褒めたたえている。これは欺瞞(ぎまん)だ」
「もう少し正直になるべきだろう。マクラーレンは、契約が更新されなかった理由を述べるべきだし、ペレスは決定が遅かったことに対する考えを言っても許されるはずだ」
「両者がお互いを賛美し合うのは、我々を、ファンを、バカにしているのと同じだ」
ペレス自身、マクラーレンの決断が遅かったせいで、2014年と悪くすると2015年も、F1のシートを失う可能性があることを認めている。
「たぶん1年か2年、F1を去って何か別のことを探すことになるだろう」とペレスはF1公式サイトに語った。
ペレスは、メキシコのスポンサーがマクラーレンの決断に影響したことは否定した。しかし、ドライバー市場がスポンサーマネーによって大きく左右されていることは紛れもない事実だ。
今年でF1を引退するマーク・ウェバー(レッドブル)は、F1の現状が「健全でない」と14日(木)に話している。
その1例がフォース・インディアだ。エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)はこの数週間、2014年の契約は完了していることを示唆しているが、公式な発表はいまだにない。
14日(木)にスーティルは、自身が置かれている状況を次のように説明した。「契約があるのはいいことだよ。でも、誰かが3,000万ユーロ(約40億円)持ってきたら、契約には大した価値がなくなるんだ」