現在ドライバーズランキングトップのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)は、ランキングで何ポイントリードしているのか知らないと話している。
3年連続F1チャンピオンのベッテルは、ゲン担ぎでも有名だ。ドライビングシューズのひもの間に幸運のメダルをはさんだり、毎年シーズン開幕戦前の水曜日に自分のシャシーに女性の名前を付けたりしている。
しかし、26日(水)にベッテルはイギリスの記者らに対し、ランキングを意識的に見ないようにしているのは、「物事を単純にしておく」ためだと説明した。
ベッテルは、現在のランキングで自分が「いい位置」にいることは知っているが、36ポイントリードしていることも、2位がフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)であることも知らないという。
「今、自分のポイントがいくつかとか、ランキングで誰が2位、3位にいるのかと聞かれても…教えないでよ…知らないんだ」
「確かじゃないけれど、たぶん今はフェルナンドが2位だと思う。キミ(ライコネン/ロータス)はカナダで散々なレースだったからね。でも、ポイントについては全然分からない」
「レース後に結果をもらってまずやることは、選手権のランキングを破り取って、残りの部分に集中することなんだ。だって、次のレースに向けて重要なのはそっちだからね」
「意識的に、物事を単純にしておこうとしているんだ。全部で20戦(今季は19戦)ある。その全部で最高の結果を出せれば、最終的にチャンピオンを獲得する可能性も高くなる」
ベッテルは、チャンピオン争いよりレースに集中するほうが最高のパフォーマンスを発揮できると説明している。
「僕だってバカじゃない」とベッテル。「でもとにかく今は、1戦1戦に集中することが一番なんだ。そしてもし隙間があったら、迷いなく飛び込むことだよ」
ライバルのアロンソとルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は、お互いの才能は称え合うものの、ベッテルについては、レッドブルの最高技術責任者であるエイドリアン・ニューイのデザインしたマシンがいいだけだと話している。しかしベッテルは、その点を気にしていないという。
「人の意見は頼りにしていない」とベッテルは話し、自分のパフォーマンスに満足していると語った。
「僕たちは堂々と胸を張っていいと思う」
「1度だけじゃない、これまでに十分示してきた。チャンピオンはもちろん、いろいろなレースで何度もね」