ロータスを離脱したテクニカルディレクターのジェームス・アリソンのフェラーリ入りを否定していたフェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロであったが、いまではすっかり獲得に前向きな雰囲気をかもしだしている。
フェラーリのエースドライバー、フェルナンド・アロンソは9日(木)、アリソンがチームに加ったら「大歓迎を受けるだろう」と述べた。アロンソは、2年連続でF1世界王者に輝いたルノー(現ロータス)時代、アリソンと共に働いた経験がある。
「チームはよく機能しているし、今シーズンは物事がかなりうまくいっているから、僕たちは現状に満足しているけど、強力なサポートはいつだって大歓迎だよ」
「彼がF1でトップクラスの人間であることは、周知の事実。彼の去就を僕たちは見守ることになるだろう」とアロンソは述べた。
アリソンについて聞かれたモンテゼモーロは、「もし、好機が自ずと訪れるならば、私どもは常に優秀な人材を探している」と『Italiaracing(イタリアレーシング)』誌に語った。
アリソンのロータス離脱は、ロータスにより大きな問題を引き起こす可能性を秘めているかもしれない。パドックでは、ロータスのエースドライバーであるキミ・ライコネンもチームを離れるのではないかと指摘する者もいる。
「もしすべてがバラ色で、クルマに必要な改良を施(ほどこ)すのに十分な資金がチームにあるなら、アリソンはロータスを離れるようなまねはしなかったはずだ」と話すのは、イギリスのテレビ局『Sky(スカイ)』でピットリポーターを務めるテッド・クラビッツだ。
「ロータスはここから下降線をたどると思う」とクラビッツは予想している。