F1最高責任者のバーニー・エクレストンは、ここ数年F1で見せているレッドブルの強さが2013年に終わればうれしいと語った。
レッドブルはこの3年間、ドライバー部門とチーム別のコンストラクターズ部門の両選手権を連覇している。そのステアリングを握るドライバーのセバスチャン・ベッテルとエクレストンは個人的にも親しい間柄だ。
「このスポーツのトップが交代したとしても、それほど悪いことじゃないだろう。またフェラーリあたりが先頭に立ってもいい」とエクレストンはイタリアの新聞『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』に話した。
2012年F1最終戦ブラジルGP後に、タイトルを獲得したベッテルの追い抜き行為についてフェラーリがF1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)にルール違反でなかったかどうか確認を求めた件で、エクレストンは「冗談だろう」とフェラーリの行為を一蹴した。
この発言に気を悪くしたフェラーリの会長ルカ・ディ・モンテゼモーロが「(エクレストンは)年を重ねても、今の役職や職責にはふさわしい人物となっていない」とやり返していた。
表向きは関係修復が不可能にも見える2人だが、エクレストンはこう話した。「モンテゼモーロは今も友人だ。私について言ったことは、本当に言おうとしたことではないと信じている」
「私は満足だ。ただ役割を演じているだけさ!」とエクレストンは断言している。
また、政治的にフェラーリよりレッドブルを重視しようという戦略的な判断があったわけではないとエクレストンは否定した。
「私が言ったのはただ、彼ら(レッドブル)はまたタイトルを獲得するのにふさわしいということと、インテルラゴス(ブラジルGP)でベッテルがルール違反をしたと言われた件に対してフェラーリが取った態度には、同意できないということだ」
エクレストンはレッドブルについても「われわれのスポーツの評価を上げるのに大きな貢献をしている」と評価する。
最後にエクレストンは、F1で「ドリームチーム」を作るとしたら、ベッテルとルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)がチームメートになることだと話している。