ROC国別対抗戦で6連覇のシューマッハ「歴史的な日になった」
タイのバンコクで行われているROC（レース・オブ・チャンピオンズ）の国別対抗戦で、ミハエル・シューマッハ（元メルセデスAMG）とセバスチャン・ベッテル（レッドブル）のペアが、ドイツチームとして連続6回目となる優勝を果たした。
15日（土）の夜、暑いタイの首都バンコクはさらにいっそうの熱気につつまれた。さまざまなモータースポーツのトップカテゴリーから有数のドライバーたちが集い、祖国の威信をかけてネーションズカップ（国別対抗戦）を争った。
参加ドライバーたちは、ラジャマンガラ・スタジアムに設けられた特設サーキットにおいて、アウディA8 LMS、フォルクスワーゲン・シロッコ、ランボルギーニ・ガヤルド・スーパートロフェオ、そしてトヨタ86といった異なるクルマによって、熱戦を繰り広げた。
決勝戦は、シューマッハ・ベッテル組のドイツと、ロメ・グロジャン（ロータス）とセバスチャン・オジェ（ラリードライバー）によるフランスとの争いとなったが、まずシューマッハがグロジャンの挑戦を退けると、続いてベッテルが「セバスチャン対決」を制し、ドイツが6年連続でネーションズカップを手中に収めた。
かつて7度F1タイトルを獲得したシューマッハ、そして今季3年連続でタイトルを獲得したベッテルのペアは、この夜の対戦成績を10戦10勝とし、くしくも2人のF1タイトル獲得数合計と同じ勝利数をあげている。
レース後、シューマッハは次のように語った。
「今日は歴史的な日になったね。すでに5回連続優勝という素晴らしい記録があったけど、その記録を更新できてものすごくうれしい。レース・オブ・チャンピオンズはとてもよく準備されたいいイベントだよ。素晴らしいドライバーたちが集まり、厳しい戦いになる。フランスチームのドライバーたちはすごく脅威だったけれど、彼らが最終ヒートでタイムをロスしてくれたから僕たちはすべてを通じてのタイムで上回ることができたよ」
ベッテルも次のように続けた。
「ミハエル（シューマッハ）でさえ、（F1で）6回連続でタイトルを勝ち取ることは出来なかったんだから、今日の結果は格別のものだね。6年というのはかなり長いものだけど、今振り返れば、僕たちが過去6年にわたって勝ち続けてきたんだね。ROCは特別なイベントだし、僕たちは誰もが参加することを楽しんでいるよ。こういうドライバーたちとレースができるのは特別なことだし、名誉なことだ。僕たち全員を結びつけているものがレースなんだ。また明日（個人戦）が楽しみだし、（トーナメントを勝ち抜いて）できる限り長くレースができればいいと思っている。僕は過去5年にわたって挑戦してきているけど、まだ優勝したことはない。だから明日もトロフィーに自分の名前を刻むことができればうれしいね」
