メルセデスのモータースポーツディレクターを22年間も務めあげて今年末で勇退するノルベルト・ハウグは、自身の引退の陰にニキ・ラウダがいたとの意見を一蹴した。
13日(木)にハウグの現職引退が発表されると、ハウグに変わってメルセデスのモータースポーツ部門を取り仕切るのはラウダではないかとする声が一部であがっていた。
この報道についてハウグは「この件は重役たちと私が満場一致で判断したことだとはっきり申し上げておきたい。ニキには何の関係もない」と、ラウダの関与をきっぱりと否定し、こう続けた。
「私たちは長年、互いに敬意をもって接してきた。今回のことでも、その関係は揺るがない」
ハウグは、メルセデスがワークスチームを新設した2010年以来の成績が振るわない原因はその精神にあると示唆している。
「過去3年間も成功の道を歩んできたが、堅実性に欠けていた」
一方ラウダは、ドイツの『Sky(スカイ)』にこう話している。「ほかのみんなと同じように、ノルベルトの離脱には驚いたよ」
「個人的に、残念に思っているよ。ノルベルトとはずっといい関係を続けてきたし、これからも彼と一緒に仕事がしたかった」
2010年にF1復帰を果たすも2012年シーズン末で再びF1現役生活にピリオドを打ったミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)も、ハウグ離脱の一報に落胆を隠せず、自身のウェブサイトにこうつづっている。
「これは大きなターニングポイントになるね」
「ハウグの離脱はF1というスポーツにとっても、僕たちのチーム(メルセデスAMG)にとっても大きな穴が開くようなものだろう」
ハウグ離脱については、ドイツのモーターレース協会会長ハンス・ヨアヒム・シュトックの「ノルベルトには健康上の心配もあるから、それも(離脱の)ひとつの理由ではないかな」という意見を『Speed(スピード)』が伝えている。